专利摘要:
本発明は、治療有効量のフリバンセリンを含む薬学的放出システムを提供する。
公开号:JP2011511818A
申请号:JP2010546257
申请日:2009-02-11
公开日:2011-04-14
发明作者:ヴァーグナー,カール・ゲルハルト;ブリックル,ロルフ−シュテファン;ボニ,ユリア
申请人:ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング;
IPC主号:A61K31-496
专利说明:

[0001] 発明の分野
本発明は、活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体を含む薬学的即放及び徐放システムに関するものである。さらに、本発明は、活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体、薬学的に許容されるpH調節剤(pH modifier)及び過飽和化剤(supersaturizing agent)を含む薬学的即放及び徐放システム並びにその製造方法に関するものである。]
[0002] 発明の背景
フリバンセリンは、すでに1992年にEP-A-526434にその塩酸塩形態が開示された、化学表示1,3−ジヒドロ−1−[2−[4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピペラジニル]エチル]−2H−ベンゾイミダゾール−2−オンで表される、示性式(summation formula)C20H21F3N4Oを有する公知のベンゾイミダゾロン誘導体であり、次の化学式を有する。]
[0003] ]
[0004] フリバンセリンは、公知のシナプス後完全セロトニン(5−HT1A)アゴニスト及び5−HT2Aアンタゴニストである。したがって、フリバンセリンは、様々な疾患、例えばうつ病、統合失調症、及び不安の処置のための有望な治療剤である。従来の固体製剤のフリバンセリン含有即放錠(例えば国際公開公報第03/097058号に記載されたもの)は忍容性が良好であるが、1日1回の投与方式が可能であれば、そして副作用をいっそうさらに低減することができるならば、患者の服薬遵守をさらに向上できるであろう。そのようなフリバンセリンの薬学的放出システムは、徐放システムでなければならないが、患者の服薬遵守がより高まるという利点を有するだけではなく、フリバンセリンの最高血漿中濃度Cmaxの平均値を低下させることにより、望まれない副作用を引き起こす潜在性が低下することでも有利であろう。]
[0005] フリバンセリンは、0.1N HClに6.2mg/mlの溶解度を示し、0.05Mリン酸緩衝液(pH6.8)に0.002mg/mlの溶解度を示す。高pH値でのフリバンセリンのこの不十分な溶解度は、徐放剤形を開発することを困難にし、また、場合によっては以下の理由から即放性剤形の開発さえ困難にする。生理学的液体のpHが典型的には約1〜2である胃の酸性度から弱酸性の十二指腸を経て、pHが5〜8の範囲である小腸の事実上中性の環境まで自然のpH勾配がある。しかし、患者の生理が引き起こす塩酸の生成低下(この率は若齢患者における約2〜10%から高齢患者における約10〜40%に増加する)、又は塩基性薬剤などの制酸薬、H2ブロッカー若しくはプロトンポンプ阻害剤の同時投与のいずれかが原因で、非酸性状態の胃の場合がある。それらの場合に、即放性製剤(IRF)の溶出は、胃内で不完全なことがあり、吸収は不完全又は少なくとも遅延するおそれがある。]
[0006] 活性成分の溶解は、経口服用後の吸収にとって必要条件である。したがって、少なくともある生理学的pH条件で溶けにくい薬物に最も適した製剤は、消化管(GIT)中の生理学的pH値に依存しない溶出を保証する製剤であって、沈殿が起こる前に完全に吸収させるために溶解状態を十分長くGIT中で維持する製剤である。したがって、即放性調製物について、溶解が1〜6の範囲のpH値で起こり、200〜250mlの容積で全用量の過飽和が維持されることが問題とされる。徐放製剤について、放出が数時間継続し、容積はGIT中の生理学的容積であることから、最大pH7.5を意味するGIT全体の溶解は、より少量だけ起こるはずである。]
[0007] したがって、本発明の目的は、フリバンセリンのバイオアベイラビリティーを向上するためにpH非依存性放出プロファイルを提供する、向上した薬学的即放及び徐放システムを提供することである。さらに、同システムの製造方法を提供する。]
[0008] 発明の説明
フリバンセリンがその非晶質形態で薬学的製剤に含有されるとき、結晶性フリバンセリンを含有する同じ製剤と比較して、活性成分の溶解が向上しうることが驚くことに見出された。]
[0009] さらに、治療有効量のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体をその結晶形態で、少なくとも一つの薬学的に許容されるpH調節剤及び少なくとも一つの薬学的に許容される過飽和化賦形剤と組合せることによって、消化管にあるようなより高いpH値でフリバンセリンの過飽和状態を達成及び維持することができること、結晶形態の代わりに非晶質形態又は部分的に非晶質形態のフリバンセリンを使用することにより、溶出をさらに向上することができることが見出された。全ての構成要素の強力な混合を達成する、溶融押出し又はスプレードライのような製造工程の使用によって、溶出のさらなる向上を引き起こすことができよう。]
[0010] 本発明の意味の範囲内で、同じ水系での活性成分の飽和溶解度をはるかに超えた濃度でその活性成分が溶解状態を保つとき、過飽和が起こっている。過飽和係数は、同じpHの緩衝液中の活性成分の溶解度に対する(本発明の製剤が使用された場合の溶出システムで)得られた溶解度の比率として計算することができる(例えば、用量が100mgで、緩衝液容積が200mlであり、80%がpH5.0のリン酸緩衝液に溶解するとき、溶解量は100×0.8/200=0.4mg/mlであり、pH5.0のリン酸緩衝液へのフリバンセリンの溶解度が0.01mg/mlであることから、過飽和係数は0.4/0.01=40である)。]
[0011] 過飽和化賦形剤としてある種のメチルセルロース及びある種のヒドロキシプロピルメチルセルロースを、薬学的に許容されるpH調節剤と適切に組合せて使用することが、胃内で十分な低速放出を維持させる一方で、下部GITにおいてフリバンセリンの溶解度が漸減する効果を少なくとも部分的に横ばいにさせることが、驚くことに見出された。さらに、高pHの放出媒質におけるフリバンセリンなどの薬物の放出増強は、pH調節剤の添加によるが、pH調節剤は、薬学的製剤内又は製剤周囲の「不撹拌」層中のいずれかの微小環境に酸性pHを創出することで、その薬物の溶解度を改善する。結果として、異なるpH環境を有する異なるGIT部分の間に適切なバランスを樹立する難しさが、驚くことに何とか克服された。]
[0012] 上記結果に関して、本発明は、結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体を含む、即放性薬学的製剤(即放システム)又は徐放性薬学的製剤(徐放システム)に関する。]
[0013] 別の態様では、本発明は、
I)a)活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体;
b)メチルセルロース、ヒプロメロース2208、ヒプロメロース2910及びヒプロメロース2906から成る群より選択される1つ又は複数の過飽和化賦形剤;
c)コアの45〜90重量%の量で存在する、一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤;
d)場合により一つ又は複数の添加剤;及び徐放システムの場合に
e)場合により一つ又は複数の遅延剤(retarding agent)
を含むコア
を含むか、又はそれらから本質的に成る、即放(即放システム)又は徐放(徐放システム)のための薬学的製剤を提供し;そして
徐放システムの場合に、上記製剤は、場合により
II)活性成分を囲むが、必ずしも活性成分と直接接触しない、一つ又は複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層
を含みうる。]
[0014] さらなる態様では、本発明は、
I)a)活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体;
b)公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される1つ又は複数の過飽和化賦形剤;
c)フリバンセリン:pH調節剤の重量比が2:1以下である、1つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤;
d)場合により一つ又は複数の添加剤;及び徐放システムの場合に
e)場合により一つ又は複数の遅延剤
を含むコア
を含むか、又はそれらから本質的に成る、即放(即放システム)又は徐放(徐放システム)のための薬学的製剤を提供し;そして
徐放システムの場合に、上記製剤は、場合により
II)活性成分を囲むが、必ずしも活性成分と直接接触しない、一つ又は複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層
を含みうる。]
[0015] さらなる態様では、本発明は、
I)a)活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体;
b)公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度の15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906からなる群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤;
c)コアの45〜90重量%の量で存在する、一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤;
d)場合により一つ又は複数の添加剤;及び徐放システムの場合に
e)場合により一つ又は複数の遅延剤
を含むコア
を含むか、又は本質的にそれから成る、即放(即放システム)又は徐放(徐放システム)のための薬学的製剤を提供し;そして
徐放システムの場合に、上記製剤は、場合により
II)活性成分を囲むが、必ずしも活性成分と直接接触しない、一つ又は複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層
を含みうる。]
[0016] したがって、本発明の薬学的製剤が徐放システムとして設計されたとき、その製剤は、活性成分、過飽和化剤、pH調節剤及び下記と同義の任意の他の添加剤に加えて、一つ若しくは複数の遅延剤をコア中に(マトリックス錠のように均一に分布して、又は活性成分の全量を囲んでいない別の層として)含みうるし、かつ/又はコアの周りに積層して活性成分の徐放を達成する、一つ若しくは複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層を含みうる。]
[0017] 本発明による薬学的即放及び徐放システムにおいてフリバンセリンの所望の放出プロファイルを導くこれらの機能性賦形剤に加えて、場合により滑沢剤、結合剤、増量剤、食味マスク用フィルムコーティング、甘味料などのさらなる添加剤が製剤に含まれることがある。]
[0018] しかし、薬学的製剤が下記押出し法の一つにより製造されるとき、最少量のステアリン酸マグネシウム又は別の流動促進剤以外に(活性成分の溶解を達成及び維持することに関する)非機能性賦形剤を全く加えずに当該製剤を製造することが可能であることが驚くべきことに見出された。]
[0019] したがって、消化管の生理学的pH条件に依存せずに、活性成分のバイオアベイラビリティーをおおむね十分に保証する、特にフリバンセリンの経口投与のための即放又は徐放システムが提供される。したがって、本発明のフリバンセリンの即放又は徐放製剤は、pH非依存性に近い薬物放出挙動を提供する。]
[0020] 作業実施例以外に、又は特に表示した場合に、明細書及び特許請求の範囲で使用された、成分の量や、反応条件などを表現している全ての数は、全ての場合で「約」という用語により修飾されていると理解されたい。本明細書に使用される「約」という用語は、本明細書において、ほぼ、近辺、大体、又はおよそを意味するために使用される。「約」という用語が、数値範囲と一緒に使用されるとき、その用語は、示される数値の上下の境界を広げることによりその範囲を改変する。一般に、「約」という用語は、本明細書においてその数値を述べた値から10%の変動だけ上下に改変するために使用される。]
[0021] 本発明の「非晶質フリバンセリン」又は「非晶質形態のフリバンセリン」などの用語は、薬学的製剤中のフリバンセリンのX線粉末回折パターンが非晶質「ハロー」を示す全ての形態のフリバンセリンを包含すると理解されたい。完全な非晶質化の場合に、非晶質「ハロー」だけが、薬学的製剤中のフリバンセリンのX線粉末回折パターンに得られる。部分的非晶質化だけが達成された場合は、非晶質「ハロー」に結晶フリバンセリンの回折ピークが重なる。]
[0022] 本発明の「結晶フリバンセリン」などの用語は、完全結晶状態のフリバンセリンを定義すること、すなわち薬学的製剤中の結晶フリバンセリンのX線粉末回折パターンが非晶質「ハロー」を欠如していると理解されたい。]
[0023] フリバンセリンだけでなく、組成物の他の成分もまた非晶質形態で使用される場合に、結晶、非晶質又は部分的非晶質のいずれにせよ、フリバンセリンの状態は、IR分光法又は当業者に公知の同等の方法により決定することができる。]
[0024] 本発明の「即放システム」又は「徐放システム」という表現のために使用される「システム」という用語は、経口投与に特に適した任意の種類の製剤、調製物又は薬学的剤形を含む、その最も広い意味で理解すべきである。即放又は徐放システムは、(ペレット積層又は押出しのいずれかから得られた)ペレット、錠剤、マトリックス錠、多層錠、ミニ錠、硬カプセル又は液体充填カプセルの形態を採りうる。そのシステムは、例えば錠剤の形態で直接投与してもよいし、また、カプセル剤のような別の剤形に充填してもよい。本発明による徐放システムは、好ましくは、錠剤又は多粒子(multiparticulate)システムの形態で提供される。]
[0025] 本発明に関連して「徐放」という用語は、「即放」と対照的に理解すべきである。活性成分は、徐々に、連続して、時には遅く又は速く、しかし事実上pH値に依存せずに経時的に遊離される。特に、この用語は、そのシステムが経口投薬直後に活性成分の全用量を放出するのではなく、その製剤が投薬頻度の減少を可能にすることを示す。]
[0026] 本発明で使用される「一つ又は複数」又は「少なくとも一つ」という用語は、特に詳記しない限り、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、又はさらに多くの化合物を意味する。好ましい態様は、1、2又は3個のそのような化合物を含む。より好ましい態様は、1又は2個のそのような化合物を含み、なおさらに好ましいのは、一つのそのような化合物を含む態様である。]
[0027] 本発明の意味の範囲内で、特に言及しない限り、百分率の値は、重量パーセントとして解釈されたく、コアの重量に対するものである。しかし、「最終製剤の重量に対して」という用語が使用されるとき、百分率の値は、コアと、上記II)に言及した活性成分を囲むが、必ずしもそれと直接接触しない一つ又は複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層とを含む最終組成物の重量に対するパーセントとして解釈されたい。]
[0028] 薬学的活性成分(API)
本発明の即放及び徐放システムに含有される薬学的活性成分はフリバンセリンである。フリバンセリンは、遊離塩基の形態又はその任意の公知の薬理学的に許容される誘導体の形態で、すなわちその薬学的に許容される酸付加塩として、並びに/あるいは場合によりその水和物及び/又は溶媒和物の形態で使用することができる。適切な酸付加塩には、例えば、コハク酸、臭化水素酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、乳酸、リン酸、塩酸、硫酸、酒石酸及びクエン酸より選択される酸の酸付加塩が含まれる。上記酸付加塩の混合物もまた、使用することができる。前述の酸付加塩からは、塩酸塩及び臭化水素酸塩、特に塩酸塩が好ましい。したがって、フリバンセリンと結びつけられたときの「その薬学的に許容される誘導体」という用語には、結晶及び/又は非晶質形態の全ての上記形態が含まれる。追加的に、本発明にフリバンセリンという名称が使用されるとき、特に表示しない限り、結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリンが特に言及しない限り意味されると理解されたい。好ましくは、フリバンセリンは、非晶質形態及び/又は結晶形態の遊離塩基の形態で使用される。結晶形態の遊離塩基が使用されるならば、それは、好ましくは、特異的多型形態のフリバンセリン遊離塩基に相当するフリバンセリン多形Aの形態で使用される。多形A及びその調製方法は、国際公開公報第03/014079A1号に開示されており、その開示全体は、参照により本明細書に組み入れられる。]
[0029] フリバンセリンは、公知であって薬物療法の種類により変動する各医薬の所望の薬理活性を表すために適した量で含有される。フリバンセリンは、好ましくは、薬学的有効量(0.01mg〜200mg、好ましくは0.1〜150mg、0.1〜150mg又は0.1〜50mg)で存在するが、しかし、それは、例えば患者の年齢及び体重、並びに疾患の性質及びステージという幾つかの要因に依存しうる。これは、熟練者の能力の範囲内であると見なされ、最適用量に到達するために、構成要素に関する既存の文献を調べることができる。1日に適用可能な投薬量の範囲は、0.1〜400、好ましくは1.0〜300、さらに好ましくは2〜200mg、なおさらに好ましくは3〜150mgである。]
[0030] 本発明の薬学的放出システムは、患者に好ましくは1日1又は2回投与される。さらに、本発明の薬学的放出システムは、患者に好ましくは1日1回夕方に投与される。しかし、必要であれば、本発明の製剤は、1日2回又はそれを超える回数のいずれかで、ある期間にわたり連続的に投与してもよい。]
[0031] 本発明の薬学的放出システムにおいて、フリバンセリン含量は、好ましくはコアの10〜50重量%の量、さらに好ましくは20〜35重量%の量、最も好ましくは24〜32重量%の量である。]
[0032] 上に示す投薬量には、詳記された範囲内の整数及び分数両方の全ての数値が明白に含まれる。]
[0033] 本発明のフリバンセリン含有製剤は、中枢神経系障害を患う患者の処置に、特に情動障害(例えば、大うつ病性障害、小児うつ病、気分変調、季節性情動障害、気分変調性障害及び軽度うつ病性障害などのうつ病;双極性障害)、不安(広場恐怖を伴う又は伴わないパニック障害、パニック障害の病歴のない広場恐怖、特定の恐怖症(単一恐怖)、社会恐怖(社会不安障害)、強迫性障害(OCD)、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、全般性不安障害及び特定不能の不安障害を含む)、睡眠及び性的障害(例えば性的欲求低下障害、月経前不快気分、月経前症候群、月経前不快気分障害のような月経前障害;性嫌悪障害、性欲喚起障害、オーガスム障害、性交疼痛症、膣痙、非性交疼痛障害(noncoital sexual pain)のような性的疼痛障害;全身の病状が原因の性機能障害及び物質誘発性性機能障害)、精神病、統合失調症(解体型、緊張型、妄想型、鑑別不能型、残遺型の統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、全身の病状が原因の精神障害、物質誘発性精神障害、及び特定不能の精神障害を含む)、人格障害、器質性精神障害、小児精神障害、攻撃性、加齢性記憶障害、神経保護のための、神経変性疾患及び様々な起源の脳虚血(例えばてんかん、低血糖症、低酸素症、無酸素症、脳外傷、脳浮腫、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、アルツハイマー病、低血圧症、心筋梗塞、脳圧(頭蓋内圧上昇)、虚血性及び出血性脳卒中(脳卒中)、心停止時の全脳虚血、糖尿病性多発ニューロパシー、耳鳴り、周産期仮死、心肥大(心筋肥厚)及び心不全(心筋衰弱)の治療及び/又は予防のため;神経性食欲不振(気晴らし食い/排出型の神経性食欲不振及び制限型の神経性食欲不振を含む)、注意欠陥多動性障害(ADHD)(混合優勢型ADHD、不注意優勢型ADHD、及び多動性−衝動性優勢型ADHDを含む)、肥満(外因性肥満、高インスリン血症性肥満、過血漿性肥満、下垂体性肥満、減血漿性肥満、甲状腺機能低下肥満、視床下部性肥満、症候性肥満、小児肥満、上半身肥満、食事性肥満、性機能低下性肥満及び中枢性肥満を含む)、尿失禁(過活動膀胱症候群、切迫感、切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、混合型尿失禁を含む)、慢性痛(神経因性疼痛、糖尿病性神経障害、ヘルペス後神経痛(PHN)、手根管症候群(CTS)、HIV神経障害、幻肢痛、複合性局所性疼痛症候群(CPRS)、三叉神経痛、外科的介入(例えば術後鎮痛を含む)、糖尿病性血管障害、膵島炎に関連する毛細血管抵抗又は糖尿病症状、アンギナに関連する疼痛、月経に関連する疼痛、ガンに関連する疼痛、歯痛、頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顎関節症候群、筋膜疼痛、筋傷害、筋線維痛症候群、骨関節痛(変形性関節症)、関節リウマチ、熱傷に関連する外傷に起因する関節リウマチ及び浮腫、変形性関節症、骨粗鬆症、骨転移又は未知の理由が原因の捻挫又は骨折骨痛、痛風、結合組織炎、筋筋膜疼痛、胸郭出口症候群、上背部痛又は下背部痛(背部痛が全身性、局所性、又は原発性脊椎疾患(神経根症)、骨盤痛、心臓性胸痛、非心臓性胸痛、脊髄損傷(SCI)関連疼痛、中枢性脳卒中後疼痛、ガン性神経障害、AIDS疼痛、鎌状赤血球疼痛及び老人性疼痛に起因する場合)、心臓弁膜症(弁狭窄、弁逆流、弁の一つの閉鎖、僧帽弁逸脱を含む)に、好ましくは性的欲求低下障害(HSDD)に使用することができる。]
[0034] したがって、別の局面では、本発明は、ヒト又は非ヒト動物の身体の治療法に使用するための、好ましくは上述の疾患及び状態の処置法に使用するための、本明細書上記及び下記の薬学的製剤又は薬学的放出システムを含む。]
[0035] 本発明は、また、好ましくは処置を必要とする哺乳動物に経口投与するための、好ましくは上述の疾患及び状態の処置のための、薬学的剤形の製造に使用するための、本明細書上記及び下記の薬学的組成物、薬学的製剤又は薬学的放出システムに関する。]
[0036] 機能的賦形剤としてのPH調節剤(A)
本発明によると、「pH調節剤」という用語は、有機酸に限定されず、酸性pH値を提供できる任意の薬学的に許容される化学物質が使用されうる。通常は、pH調節剤は、一つ又は複数の薬理学的に許容される有機若しくは無機酸及び/又は緩衝剤あるいはそれらの混合物より選択することができる。しかし、有機酸の使用が好ましい。]
[0037] 薬学的に許容される有機酸は、好ましくは、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、安息香酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、カンフルスルホン酸、炭酸、γ−カルボキシグルタミン酸、クエン酸、システイン、エタンスルホン酸、フマル酸、特にシス−フマル酸及び/又はトランス−フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、グルタル酸、l−グルタミン、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、イセチオン酸、イソロイシン、乳酸、l−ロイシン、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸(メシレート)、メチオニン、ムチン酸、硝酸、オミチン、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、セリン、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、チロシングルタミン酸、バリン並びにそれらの誘導体及び混合物から成る群より選択することができる。上記列挙は、限定的な性質のものを意図せず、熟練者はさらなる例を熟知している。]
[0038] 好ましいのは、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸及び酒石酸であり、より好ましいのは、コハク酸、酒石酸、乳酸及びフマル酸である。驚くことに、酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せの使用が、溶解の向上に有利であり、加えて製剤のわずかな遅延効果を示し、結果として、場合により他の遅延剤の使用が必要ないことが見出された。溶融押出しが採用されるとき、乳酸は、追加的に可塑剤として作用する。]
[0039] したがって、特に好ましいのは、酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せを含む態様である。]
[0040] pH調節剤は、好ましくはコアの45〜90重量%、さらに好ましくは50〜80重量%、最も好ましくは55〜77重量%、特に58〜72重量%の量で存在する。]
[0041] 本明細書に示された値の範囲には、明記された範囲内の整数及び分数両方の全ての数値が明白に含まれることは注目すべきである。]
[0042] 過飽和化賦形剤(SSE)
たとえAPIの溶解がpH調節剤の添加により達成されるとしても、胃排出後にAPIが上部GI管の約5〜6.5のより高いpH値で沈殿するならば、十分な吸収は得られない。驚くことに、結合剤、フィルム形成剤、遅延剤などとして周知のメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体が、以前にあまり知られていなかったフリバンセリンの過飽和を達成及び維持するために適することが見出された。]
[0043] メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば商標Methocelで入手できる)は、種々の粘度を生じる種々の等級及び置換型を有する多種多様なタイプで入手できる。例えば、セルロースのメチルエーテルであるメチルセルロースは、種々の粘度、例えば15、400、1500及び4000cPを有する種々の等級で入手できる。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、種々の置換型で入手できる、メチルセルロースのプロピレングリコールエーテルである。例えば、HPMCタイプ1828について、メトキシ基の含量は、USPによると16.5〜20%でなければならず、及びヒドロキシプロポキシ基の含量は23〜32%でなければならない(105℃で2時間乾燥後)。HPMCタイプ2208について、メトキシ基の含量は、USP IIによると19〜24%でなければならず、ヒドロキシプロポキシ基の含量は、4〜12%でなければならない。HPMCタイプ2906について、メトキシ基の含量は、USPによると27〜30%でなければならず、ヒドロキシプロポキシ基の含量は、4〜7.5%でなければならない。HPMCタイプ2910について、メトキシ基の含量は、USPによると28〜30%でなければならず、ヒドロキシプロポキシ基の含量は、7〜12%でなければならない。それらの種類のHPMCの全てが、3〜100000cP(2w/v%水溶液、20℃)に変動する種々の公称粘度で入手できる。]
[0044] pH非依存性放出を達成するためにフリバンセリンと組合せて使用することができる、本発明の即放又は徐放システムの過飽和化賦形剤は、一つ若しくは複数のメチルセルロース及び/又はヒプロメロース2208、ヒプロメロース2910、ヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ若しくは複数のヒドロキシプロピルメチルセルロースである。]
[0045] 本発明のさらなる局面では、pH非依存性放出を達成するためにフリバンセリンと組合せて使用することができる、本発明の即放又は徐放システムの過飽和化賦形剤は、公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ若しくは複数のメチルセルロース及び/又は一つ若しくは複数のヒドロキシプロピルメチルセルロースである。]
[0046] 本発明の別の局面では、pH非依存性放出を達成するためにフリバンセリンと組合せて使用することができる、本発明の即放又は徐放システムの過飽和化賦形剤は、公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910及び公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ若しくは複数のメチルセルロース及び/又は一つ若しくは複数のヒドロキシプロピルメチルセルロースである。「公称粘度4000cPのヒプロメロース2208」という用語において本発明により使用される「公称粘度」という用語は、USP II/NFにより規定されるように、約4000cPの粘度範囲(2w/v%水溶液として、20℃)を有するヒプロメロース、この場合は3000〜5600cP(2w/v%水溶液として、20℃)を包含する。本発明による他のヒプロメロース及びメチルセルロースについて、対応する範囲が適用される。]
[0047] 過飽和化賦形剤は、好ましくはコアの0.3〜40重量%、さらに好ましくは0.6〜20重量%、最も好ましくは1〜15重量%、特に2〜10重量%の量で存在する。]
[0048] 遅延剤としてのpH非依存性ポリマー(I−ER)
即放又は徐放システムのpH非依存性ポリマーは、本発明により限定されず、周囲のpH値に依存しない溶解特性を有する任意の薬学的に許容されるポリマーを使用することができる。]
[0049] 本発明の一つ又は複数のpH非依存性ポリマーは、メチルセルロース、エチルセルロースなどのアルキルセルロース;ヒドロキシアルキルセルロース、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシブチルセルロース;ヒドロキシエチルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのヒドロキシアルキルアルキルセルロース;カルボキシアルキルセルロースエステル;ガラクトマンナン、トラガカント、寒天、グアーガム、及びポリフルクタンなどの他の天然、半合成、又は合成二糖、オリゴ糖及び多糖;アンモニオメタクリレートコポリマー;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー;ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組合せ;ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー並びにそれらの誘導体及び混合物;好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテル誘導体、最も好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、例えばメトセルエーテルを含む。この場合に、本発明によるヒプロメロース及びメチルセルロースが使用されるならば、それらは、過飽和化剤としてのみならず、pH非依存性ポリマーとしても機能しうる。]
[0050] 本発明による「誘導体」という用語は、例えば一つ又は複数の官能基で置換することによって、基本システムとしての記載化合物に由来する任意の化合物を含むことが意味される。これは、熟練者の一般知識に属する。]
[0051] pH非依存性ポリマーは、単独で、若しくは二つ以上のpH非依存性ポリマーとの組合せで使用することができるか、又はpH依存性ポリマーと組合せることができる。pH非依存性ポリマーは、最終製剤の0.5〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜15重量%、最も好ましくは2.5〜10重量%の量で存在しうる。]
[0052] 遅延剤としてのpH依存性ポリマー(D−ER)
また、徐放システムのpH依存性ポリマーは、本発明により限定されない。pH依存性溶解度を有する任意の薬学的に許容されるポリマー、好ましくは、ポリマーの溶解度が低pH媒質(pH約1〜2)と比較して高pH媒質(pHが約4よりも大きい)で好ましくは良好であるという意味で、高pH媒質に高溶解度を有し、低pH媒質に低溶解度を有するポリマーを使用することができる。]
[0053] 本発明のpH依存性ポリマーは、アクリル酸重合体(polymerisate)、メタクリル酸コポリマー、アルギネート、カラギナン、アカシア、キサンタンガム、キトサンなどのキチン誘導体、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレートなどのフタレート、セルロースアセテートトリメリテートなどのトリメリテート、シェラック、並びにそれらの誘導体及び混合物を含み、好ましく使用されるのは、メタクリル酸とアクリル酸エチルの1:1コポリマー(Eudragit(登録商標)L100-55)、メタクリル酸とメタクリル酸メチルの1:1コポリマー(Eudragit(登録商標)L100)、メタクリル酸とメタクリル酸メチルの1:2コポリマー(Eudragit(登録商標)S)などのメタクリル酸コポリマー、及びアルギネート(Protanal(登録商標)など)を含み、最も好ましく使用されるのは、Eudragit(登録商標)L及びProtanal(登録商標)である。]
[0054] pH依存性ポリマーは、単独で、あるいは二つ以上のpH依存性ポリマー及び/又は一つ若しくは複数のpH非依存性ポリマーと組合せて使用することができる。pH依存性ポリマー及びpH非依存性ポリマーは、最終製剤の0.1〜25重量%、さらに好ましくは0.25〜15重量%、最も好ましくは0.5〜10重量%、特に0.6〜8重量%の量で存在しうる。]
[0055] 本発明による徐放システムの一態様では、本発明に使用される「一つ又は複数」又は「少なくとも一つ」という用語は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個、又はさらに多くの化合物を意味する。]
[0056] 好ましい態様は、一つのD−ER及び/又はI−ER、あるいは二つ若しくは三つのD−ER及び/又はI−ERの混合物を含む。別の態様では、本発明による徐放システムは、二つのD−ER及び/又はI−ERの混合物を含む。]
[0057] 本発明の徐放システムのためのポリマー(少なくとも一つのpH依存性ポリマー、及びゼロか又は少なくとも一つのうちいずれかのpH非依存性ポリマー)の選択は、所望の放出プロファイルを確立するためにフリバンセリンの放出に影響を及ぼす。提示された活性物質がpH依存性溶解度を有しても、本発明による徐放システムの放出プロファイルは、pH値にほぼ依存しないか、あるい下部消化管における溶解度低下及び吸収減少を埋め合わせるために、より高いpH値で放出が一層速くなるかのいずれかであり、結果としてバイオアベイラビリティーが向上する。]
[0058] 本発明の前述の即放及び徐放システムは、また、場合により一つ又は複数の添加剤、例えば担体;滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、アンチケーキング剤、塊状化抑制剤(agglomeration inhibitor)、抗付着剤、抗タッキング剤、抗スティッキング剤、着香料(flavor)、香料(aromatizier)、色素又は着色料、保存料、可塑剤、湿潤剤、甘味料、キレート剤、安定化剤、溶解補助剤、酸化防止剤、増量剤、希釈剤などの技術的佐剤を含みうる。これらの薬学的に許容される製剤化剤は、例えば、調製物の製造、圧縮性、外観及び/又は味を促進するために存在する。当技術分野において公知の他の従来の添加剤もまた含めることができる。上記列挙は、限定的な性質のものを意図せず、当業者はさらなる例を熟知している。]
[0059] 滑沢剤(L)
滑沢剤又は塊状化抑制剤は、例えば、杵表面への付着(「ピッキング」)又は臼表面への付着(「スティッキング」)を阻止することにより、剤形が形成される装置からその剤形の放出を高めるために使用することができる。これらの物質は、また、抗付着性又は滑沢性を有することがある。好ましい滑沢剤は、例えばステアリン酸、並びにステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸グリセリルなどのその塩、特にステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール(異なる分子量の全タイプのPEG)、フマル酸、ベヘン酸グリセリル(Compritol(登録商標)888)、Dynasan(登録商標)118又はBoeson(登録商標)VPなどのグリセリドである。]
[0060] 抗スティッキング剤(流動促進剤)(G)
抗タッキング剤、抗スティッキング剤又は流動促進剤又は流動性を向上するための薬剤は、製造プロセスの前及び途中に粉末の流動性を向上するために、そしてケーキングを低減するために使用することができる。この群の賦形剤の間で、二酸化ケイ素、特にコロイド状二酸化ケイ素(例えばAerosil(登録商標)、Cab-O-Sil(登録商標))、ステアリン酸、並びにステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどのその塩、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウム及びタルクを例示的に挙げることができる。好ましい流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素及びタルクである。]
[0061] 結合剤(B)
結合剤として、医薬品に通常採用される任意の結合剤を使用することが可能である。例示的に挙げられるのは、アカシア、寒天、アルギン酸、カルボマー、カルメロースナトリウム、カラゲナン、セルロースアセテートフタレート、セラトニア、キトサン、製菓用糖、コポビドン、ポビドン、綿実油、デキストレート(dextrate)、デキストリン、デキストロース、ポリデキストロース、マルトデキストリン、マルトース、セルロース及びその誘導体、例えば微結晶セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど、デンプン及びその誘導体、例えばアルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、トウモロコシデンプンなど、ゼラチン、ベヘン酸グリセリル、トラガカント、グアーガム、硬化植物油、イヌリン、ラクトース、グルコース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウムなどのアルギネート、ゼラチン、スクロース、ヒマワリ油、ゼイン、並びにそれらの誘導体及び混合物より選択される天然又は部分合成又は全合成ポリマーである。]
[0062] 特に好ましい結合剤は、アカシア、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー、又はこれらのポリマーの組合せである。上記列挙は、限定的な性質のものを意図せず、熟練者はさらなる例を熟知している。]
[0063] 存在しうるさらなる添加剤として、以下の非限定的な群を示す。]
[0064] 保存料(P)
− 保存料、好ましくは塩化ベンザルコニウム、安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸メチル、パラヒドロキシ安息香酸プロピル、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸などの抗菌保存料;]
[0065] 甘味料(SW)
−アセスルファムカリウム、アリターム、アスパルテーム、圧縮性糖(compressible sugar)、製菓用糖、デキストロース、エリトリトール、フルクトース、グリセリン、イヌリン、イソマルト、ラクチトール、液状グルコース、マルチトール、マルチトール溶液、マルトース、マンニトール、ネオスフェリジンジヒドロカルコン(neospheridin dihydrochalcone)、ポリデキストロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、シクラミン酸ナトリウム、ソルビトール、スクラロース、スクロース、タウマチン、トレハロース、キシリトールなどの甘味料;]
[0066] 溶融押出し(ME)のために使用される融解性又は液状賦形剤
150℃未満の融解点又は軟化温度を有する賦形剤が適する。しかし、特に好ましいのは、分子量1000〜7000000のポリエチレングリコール(PEG)及びポリエチレンオキシド(POE)、ポロキサマータイプ、中〜長鎖の脂肪アルコール及び脂肪酸並びにそれらの誘導体、Cutina HR又はカルナウバロウなどのロウのような賦形剤である。MW>100000のPEG誘導体及びロウは、付加的に遅延剤として作用しうる。適切な液体は、(PL)の項に記載したような液状可塑剤である。溶融押出しに使用可能な好ましい液状賦形剤は乳酸である。乳酸が使用される場合に、乳酸は、可塑剤及び/又はpH調節剤としても作用できる。]
[0067] 分離剤(SA)
− 例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はケイ酸などの分離剤は、製造プロセスの間に粒子の凝集を防止するように作用する;]
[0068] 可塑剤(PL)
− 可塑剤は、好ましくは、通常は可塑剤を有さない徐放システムには存在しないが、稀な場合に、又は即放システムの場合に、可塑剤は、例えばクエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチルなどのクエン酸エステル、安息香酸ベンジル、ヒマシ油、セルロースアセテートフタレート、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、ヒプロメロースフタレート、ポリビニルアセテートフタレートなどのフタル酸エステル、ジメチコン、分別ヤシ油(fractionated coconut oil)、クロルブタノール、デキストリン、セバシン酸ジブチルなどのセバシン酸エステル、グリセリン、モノステアリン酸グリセロール、グリセロール三酢酸エステル(トリアセチン)、アセチル化モノグリセリドなどのグリセリン誘導体、マンニトール、鉱物油、ラノリンアルコール、パルミチン酸、2−ピロリドン、ソルビトール、ステアリン酸、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコール(異なる分子量の全タイプのPEG及びPOE)、及びプロピレングリコール、並びにそれらの誘導体及び混合物より選択することができる。]
[0069] 色素(PI)
− 特に有用な色素は、二酸化チタン、インジゴカルミン、酸化鉄レッド及びイエローなどの酸化鉄色素、並びにいくつかのアルミニウムレーキと同様にピグメントブラック、ピグメントホワイト、ピグメントイエロー、サンセットイエロー、サンセットイエローレーキ、キノリンイエローレーキなどである。]
[0070] 本発明の即放又は徐放システムは、追加的に、希釈性又は増量性を有する一つ又は複数の賦形剤(増量剤又は希釈剤)を含む。増量剤又は希釈剤は、薬物の薬用量自体では、剤形に必要な容積を生み出すために不十分な場合に、この容積にするための不活性化合物である。]
[0071] 増量剤及び/又は希釈剤(FD)
適切な増量剤又は希釈剤は、例えば、ラクトース、特にラクトース一水和物、タルク、デンプン及び誘導体、例えばアルファ化デンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、バレイショデンプン、滅菌可能なトウモロコシなど、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、特に二塩基性リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸二カルシウム又はリン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、セルロース及び誘導体、例えば粉末セルロース、微結晶又はケイ酸化微結晶セルロース、酢酸セルロースなど、糖及び誘導体、例えば製菓用砂糖、フルクトース、スクロース、デキストレート、デキストリン、D−ソルビトールスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン、デキストロース、ポリデキストロース、トレハロース、マルトース、マルチトール、マンニトール、マルトデキストリン、ソルビトール、イヌリン、キシリトール、エリトリトール、イソマルト、カオリン及びラクチトールより選択することができる。]
[0072] キレート剤(CH)
添加されうる可能なキレート剤は、エデト酸、エデト酸二カリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、マルトールなどである。]
[0073] 添加剤が一つを超える機能性を有しうることにより、添加剤の一つを超える種類に分類できることは、当然である。例えば、トウモロコシデンプン又はアルファ化デンプンは、膨潤性ポリマー、増量剤、流動促進剤などのいくつかの機能を同時に与えることができる。しかし、熟練者は、そのいくつかの機能を知っており、その意図される使用に応じて添加剤を選択することができる。]
[0074] 最終コーティングに使用される賦形剤(EFC)
結果として得られた徐放システムは、好ましくは薬学的な従来のフィルム形成剤及び場合により添加剤のコーティングで最終的にコーティングすることができる。これは、従来法により行うことができる。コーティングは薬物の味をマスクし、例えば錠剤を飲み込み易くし、例えばカプセル剤にパッキングする時の任意の摩削増加を低減し、有効期間を延長するように、及び/又はさらなる拡散バリアとして作用し、場合によりコーティングは、剤形の外観を向上することができる。しかし、いくつかの場合で、徐放コーティングは上述の作業に十分でありうる。]
[0075] 徐放システムは、当技術分野で周知の手順により糖衣することができるし、また製剤化学者により多くの場合に採用される数多くのポリマー性フィルム形成剤の任意の一つを用いてコーティングすることができる。適切なフィルム形成剤には、例えばアルギン酸アンモニウム、キトサン、マレイン酸クロルフェニラミン、コポビドン、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレートなどのフタル酸エステル、セバシン酸ジブチル、乳酸エチル、アルキルセルロース及びそれらの誘導体、例えばエチルセルロース、メチルセルロースなど、ゼラチン、ヒドロキシアルキルセルロース及びそれらの誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース及びそれらの誘導体、例えばヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、セルロースアセテートフタレートなど、マルトデキストリン、炭酸カルシウム、ポリデキストロース、ポリエチレングリコール(異なる分子量の全タイプのPEG)、ポリエチレンオキシド、アクリル酸及びメタクリル酸及びそれらのエステルのポリマー及びコポリマー、又はこれらのポリマーの組合せ、例えばポリメタクリレートなど、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)、ポリビニルアセテートフタレート、クエン酸トリエチル、バニリン、シェラック、並びにそれらの誘導体及び混合物が含まれる。]
[0076] 特に好ましいフィルム形成剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アクリル酸及びメタクリル酸及びそれらのエステルのポリマー及びコポリマー、又はこれらのポリマーの組合せである。好ましくは、ポリマーは、メタクリル酸とアクリル酸エチルの1:1コポリマー(Eudragit(登録商標)L100-55又はEudragit(登録商標)L30D-55);メタクリル酸とメタクリル酸メチルの1:1コポリマー(Eudragit(登録商標)L100);メタクリル酸とメタクリル酸メチルの1:2コポリマー(Eudragit(登録商標)S);ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP50又は55)、セルロースアセテートトリメリテート、セルロースアセテートフタレート(Aquacoate(登録商標)CPD)、ポリビニルアセテートフタレート(Sureteric(登録商標))、及びシェラックである。]
[0077] 所望であれば、さらなる適切な添加剤、賦形剤、希釈剤、担体、技術的佐剤が存在しうる。]
[0078] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0079] ]
[0080] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0081] ]
[0082] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0083] ]
[0084] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0085] ]
[0086] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0087] ]
[0088] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0089] ]
[0090] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0091] ]
[0092] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0093] ]
[0094] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0095] ]
[0096] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0097] ]
[0098] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0099] ]
[0100] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0101] ]
[0102] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0103] ]
[0104] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0105] ]
[0106] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0107] ]
[0108] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0109] ]
[0110] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0111] ]
[0112] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0113] ]
[0114] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0115] ]
[0116] 一態様によると、本発明の放出システムは、以下を含むか又は以下から成る:]
[0117] ]
[0118] 本発明のさらなる態様は、任意の上述の態様により定義され、ここで、一つ又は複数の過飽和化賦形剤は、公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される。]
[0119] 本発明のさらなる態様は、メチルセルロース、ヒプロメロース2208、ヒプロメロース2910及びヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ若しくは複数の過飽和化賦形剤、又は公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ若しくは複数の過飽和化賦形剤のいずれかを含む、任意の上述の態様により定義され、ここで、一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤は、フマル酸、乳酸及び酒石酸から成る群より選択される。特に好ましいのは、酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せを含む態様である。]
[0120] 本発明のさらなる態様は、任意の上述の態様により定義され、ここで、一つ又は複数の過飽和化賦形剤は、公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910及び公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される。]
[0121] 本発明のさらなる態様は、公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910及び公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数のいずれかの過飽和化賦形剤を含む、任意の上述の態様により定義され、ここで、一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤は、フマル酸、乳酸及び酒石酸から成る群より選択される。特に好ましいのは、酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せを含む態様である。]
[0122] したがって、本発明の好ましい放出システムは、以下を含むか、又は以下から成る:
結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体10〜50%
公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤2〜10%
フマル酸、乳酸及び酒石酸、又は酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せから成る群より選択される一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤58〜72%
追加的な添加剤全量100%]
[0123] したがって、本発明の好ましい放出システムは、以下を含むか、又は以下から成る:
結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体10〜50%
公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤2〜10%
フリバンセリン:pH調節剤の重量比が2:1以下の一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤、ここで、pH調節剤は、フマル酸、乳酸及び酒石酸、又は酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せから成る群より選択される;
追加的な添加剤全量100%]
[0124] 結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体10〜50%
公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910及び公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤2〜10%;
フマル酸、乳酸及び酒石酸、又は酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せから成る群より選択される一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤58〜72%;
追加的な添加剤全量100%]
[0125] したがって 本発明の好ましい放出システムは、以下を含むか、又は以下から成る:
結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体10〜50%;
公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910及び公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤2〜10%;
フリバンセリン:pH調節剤の重量比が2:1以下の一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤、ここで、pH調節剤は、フマル酸、乳酸及び酒石酸、又は酒石酸及び乳酸の組合せ、又は酒石酸及びフマル酸の組合せ、又は酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せから成る群より選択される;
追加的な添加剤全量100%]
[0126] 本発明のさらなる態様は、フリバンセリンの徐放を創出するために、上に挙げた成分に加えて、一つ又は複数の薬学的に許容されるpH依存性及び/又はpH非依存性ポリマーを含有する任意の上述の態様に関する。当該ポリマー(遅延剤)は、コアに(例えばマトリックス錠と同様に均一に分布して)含有されてもよいし、又は(活性成分の全量を囲まない)別の層として、かつ/又はコアの周りに積層して活性成分の徐放を達成する、一つ若しくは複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層に含有されてもよい。]
[0127] pH依存性及びpH非依存性ポリマーは、最終製剤の0.1〜25重量%、さらに好ましくは0.25〜15重量%、最も好ましくは0.5〜10重量%、特に0.6〜8重量%の量で存在しうる。]
[0128] 好ましくは、本発明の徐放システムは、Eudragit(登録商標)S及びヒプロメロースフタレートHP55から成る群より選択されるポリマーを、タルクなどの抗スティッキング剤及びクエン酸トリエチルなどの小孔形成剤と共に含む。]
[0129] 本発明による製剤は、体外排出性の体腔(例えば鼻、肺、口、耳、胃、直腸又は膣)に局所投与又は投与するために好都合な任意の形態でありうる。典型的な投与形態には、非限定的に、錠剤、口腔錠、トローチ剤、コーティング錠、カプセル剤、坐剤、チューイングガム、ゲル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤及び分散物が含まれるが、カプセル剤及び錠剤が好ましい。]
[0130] したがって、本発明の別の目的は、薬学的即放又は徐放システム、特に嚥下用錠剤、二層錠、三層錠、フローティング錠、糖衣錠、コーティング錠、咀嚼錠、マトリックス錠、丸剤又はカプセル剤のようなカプセル剤及び錠剤を経口服用することである。]
[0131] 本発明の製剤は、当業者に周知の方法により調製することができ、例えば湿式造粒、直接打錠又はローラー圧縮プロセスによる錠剤の製造を、即放又は徐放システムの製造に適用することができる。代替は、多粒子、例えば積層プロセス、ローターペレット化、高剪断ミキサー又は押出しでのペレット化のいずれかにより製造されたペレットである。同様に適切なプロセスは、非晶質活性成分を生じうる、活性成分及び機能性賦形剤のスプレー乾燥である。]
[0132] 本発明の主題である即放又は徐放システムが錠剤のとき、好ましくは錠剤は丸形又は卵形とする。その大きさは、好ましくは丸形の場合直径5mm〜12mm、卵形の場合6×12mm〜10×20mmとする。その重量は、好ましくは50〜1000mgとする。]
[0133] 本発明の即放又は徐放システムは、任意の適切な大きさ及び形状、例えば丸形、卵形、多角形又はピロー形であってもよく、場合により非機能性表面マーキングを担持する。]
[0134] 本発明の即放又は徐放システムは、保存時に十分な安定を維持する。製剤システムの投与後にのみ、pH調節剤は溶解し、活性物質が溶解できる微小環境を生み出す。]
[0135] 徐放製剤について、遅延は、製剤の組成物に遅延賦形剤を添加すること(マトリックスシステム)、又は即放又は中度徐放製剤に遅延ラッカーをスプレーすること(拡散コーティング)のいずれかにより達成することができる。たとえ両メカニズムをどちらにせよ組合せることができるとしても、好ましい代替は、マトリックス錠及び拡散コーティングを有する多粒子であり、それらの一般的な製造法は下に記載する。]
[0136] 錠剤マトリックスシステムの調製
既に上述したように、本発明のこの即放又は徐放システムは、当業者に周知に方法により調製することができ、例えば湿式又は融解造粒による錠剤の生産のために、直接打錠又はローラー圧縮プロセスを即放又は徐放システムの製造に適用することができる。]
[0137] 即放製剤の場合に、マトリックス錠は、機能性構成要素API、A、過飽和を達成及び維持するように作用するSSE、及び場合により一つ又は複数の添加剤、例えば滑沢剤、抗スティッキング剤、結合剤、保存料、甘味料、溶融押出しに使用される融解可能な賦形剤、分離剤、可塑剤、色素、増量剤、希釈剤、キレート剤、最終コーティングのために使用される賦形剤などを含有する。]
[0138] 上に既に言及したように、結晶フリバンセリンの代わりに非晶質フリバンセリンが使用/製造されるならば、溶解を向上させることができる。]
[0139] 徐放製剤の場合に、マトリックス錠は、機能性構成要素API、A、過飽和を達成及び維持するように作用するSSE、徐放性を達成するための賦形剤I−ER及び/又はD−ER、並びに場合により一つ又は複数の添加剤、例えば滑沢剤、抗スティッキング剤、結合剤、保存料、甘味料、溶融押出しに使用される融解可能な賦形剤、分離剤、可塑剤、色素、増量剤、希釈剤、キレート剤、最終コーティングのために使用される賦形剤などを含有する。]
[0140] 熟練者は、過度な負担なしにそのような錠剤を容易に製造することができる。]
[0141] フリバンセリンの一つの即放層及び一つの徐放層を有する二層錠を得ることもまた可能である。]
[0142] 徐放錠を得るための別の技法は、即放又は中度徐放錠に遅延ラッカーをスプレーすることである。したがって、経口摂取後の平らな血漿濃度プロファイルの必要性に正確に適合する、活性成分のなおいっそう「目的にかなった(tailored)」放出を得ることができる。]
[0143] ペレット
本発明の製剤は、ペレット製剤もまた包含する。例えば、本発明は、フリバンセリンの投与、特に経口投与のための、以下を含む例示的な組成を有するペレット製剤を提供するが、それに限定されない。]
[0144] A)一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤を含有するか、又はそれらから成るコア物質;
B)場合により隔離層(insulating layer);
C)フリバンセリン及び過飽和化賦形剤を含有するか、又はそれらから成る層;
D)徐放製剤の場合に、陰イオン性基を有するか又はイオン性基を有さない一つ又は複数の薬学的に許容されるポリマーを含有するか、又はそれから成り、好ましくはpH依存性溶解度を有する徐放層に好ましくは相当する層。]
[0145] コア物質は、上記と同義の少なくとも一つのpH調節剤を含有する。pH調節剤は、上記放出システムの製剤においてフリバンセリンと空間的に分離されていることから、それは保存時に安定を維持し、pH調節剤とフリバンセリンの間の望まれない相互作用が阻止される。本発明の即放又は徐放システム経口投与後にのみ、pH調節剤は溶解し、フリバンセリンが溶解できる微小環境を生み出す。]
[0146] 薬学的に許容されるpH調節剤の含量は、通常はコア物質中に80〜100%である。]
[0147] 球状でありうるコア物質は、好ましくは平均直径0.1〜5mm、より好ましくは0.2〜2mm、最も好ましくは0.4〜0.8mmを有する。コアは、直接プレス、押出し、続いて好ましくは丸形に形作ること、湿式若しくは乾式造粒又は例えばプレート若しくはローターペレッタイザーでの直接ペレッティングなどの当技術分野で一般的に公知の技法により、又は球状体への粉末積層などの粉末の結合(ノンパレイユ)により製造することができる。フリバンセリンを有さないコアは、均一でありうるか、又は当業者に公知の積層構造又は任意の他の構成を有しうる。]
[0148] これより先、コアは、場合により隔離層でコーティングすることができる。さらなる層の適用前に、薬学的に許容される水溶性ポリマーに基づく隔離/移動性減少層でコア物質をコーティングすることは、二つの理由から有利でありうる:
I)完成したコア生成物の耐久性を上げる。
II)pH調節剤の移動性を減少させ、pH調節剤と活性薬学的成分の間の相互作用をコントロールする。]
[0149] 最も適するのは、アラビアゴム、又はアルキルセルロース及びそれらの誘導体より選択される半合成若しくは全合成ポリマーを含めた水溶性ポリマーである。隔離層は、当技術分野で一般的に公知の技法により製造することができる。]
[0150] コア、又は随意の隔離層を使用する場合はこの後者の層のいずれかに、フリバンセリン及び過飽和化剤を含む層が、熟練者に公知の手順により塗布される。]
[0151] 活性物質層は、フリバンセリン(APIに記載)ならびに好ましくは一つ又は複数の過飽和化賦形剤(SSEに記載)、必要であれば結合剤(Bに記載)、及び/又は場合により一つ又は複数の他の賦形剤、例えば前記流動促進剤としてのタルクを含有する。フリバンセリンの溶解性の向上が望まれるならば、前述の賦形剤と一緒に、APIをその非晶質形態で懸濁物としてコア又は任意の隔離層にスプレーすることができる。]
[0152] この層の組成及び適用量は、フリバンセリンとpH調節剤及び過飽和化賦形剤との最も適切な関係性に基づく。]
[0153] 場合により、「タマネギ」原理は、例えば活性物質及び過飽和化賦形剤の層(合計質量の1/3)、次に、酸結合剤及び流動促進剤を含有する層(合計質量の1/2)、活性物質及び過飽和化賦形剤の別の層(合計質量の1/3)、酸結合剤及び流動促進剤を含有する別の層(合計質量の1/2)、ならびに最終的に活性物質及び過飽和化賦形剤の別の層(合計質量の1/3)をスプレーすることにより塗布することができる。]
[0154] 徐放製剤の製造が意図されるならば、徐放コーティング層は、フリバンセリンを含む層に塗布することができる。この徐放層は、遅延剤として一つ又は複数のpH依存性若しくはpH非依存性ポリマー又はそれらの混合物(I−ER及び/又はD−ER)、及び場合により小孔形成剤として作用する追加的な水溶性ポリマーを含む。このポリマーは、本発明により限定されない。陰イオン基を有するか、又はイオン基を有さない任意のタイプの薬学的に許容されるポリマーを使用することができる。]
[0155] 本発明の制御放出システムの好ましい態様では、徐放層は、Eudragit(登録商標)S及びヒプロメロースフタレートHP55から成る群より選択されるポリマーを、タルクなどの抗スティッキング剤及びクエン酸トリエチルなどの小孔形成剤と共に含む。]
[0156] 本発明の放出システムは、従来公知の方法により調製することができる。]
[0157] 出発物質が押出しにより製造されたフリバンセリンペレットであるとき、公知の手順により塗布された徐放コーティングだけが採用される。]
[0158] 押出し
前述のペレット積層は、保存中にそれらの層が相互に物理的に分離されることから、薬物と不適合性の賦形剤(例えば酸)さえも製剤に組み入れることができるという利点を与える。しかし、フリバンセリンは非常に安定な化合物であり、本発明の賦形剤と適合性であることから、比較的簡単な製造様式によっても、非常に有効な剤形を得ることができる。したがって、湿式又は溶融押出しなどの簡単な製造様式が、ペレットの調製のための、なおいっそう好ましい剤形である。湿式押出しに適した製剤は、押出プロセス後にスフェロナイザー(spheronizer)により破壊し、丸いペレットに形づくることができる、十分に押出し可能な混合物を達成するために、通常25〜30%の微結晶セルロースを含有する。このプロセスの欠点は、溶解及び過飽和に関して無効な微結晶セルロースを含むことが原因で、達成可能な薬物負荷が減少することである。一部の過飽和化剤が溶解され、湿式押出し用の湿潤剤として溶液で使用される場合に、微結晶セルロースを添加しない押出し成形体の製造が実現可能であることが、全く予想外に見出された。したがって、活性成分及び溶解及び過飽和に関する機能性賦形剤を100%含有する製剤が実現可能であり、そして、付着性の押出し成形体が生成する場合には、少量(約1w/w%)のコロイド状二酸化ケイ素(Aerosil)が付着性を全く効果的に低減することが全く予想外に見出された。溶融押出し用に押出し可能な塊を得るために、普通は約20%の可塑剤が必要である。このプロセスの欠点は、溶解及び過飽和に関して効果のない可塑剤を含むことが原因で、達成可能な薬物負荷が減少することである。熱可塑性若しくは融解可能な酸又は固体酸及び液体酸の組合せが使用されるとき、又は徐放性を達成する融解可能な賦形剤が適用されるとき、標準的な可塑剤を添加せずに押出し成形体を製造することが実現可能であることが、全く予想外に見出された。したがって、100%の活性成分ならびに溶解、過飽和及び徐放性に関する機能性賦形剤を含有する製剤は、実現可能である。さらに、酸及び過飽和化剤の特別な組合せが、高pH値での溶解に関して相乗効果を招くことは、なおいっそう予想外であった。全く予想外なことに、押出しバレルの中央で約120℃〜160℃に加熱することが、溶解のさらなる向上を招く。これは、おそらく結晶形態で使用されたときのフリバンセリンをその非晶質状態に移行させること、並びに押出プロセスの間に真の融解が起こるとき、フリバンセリンと賦形剤との混合がいっそうさらに向上することによって起こる。]
[0159] 本発明の湿式押出しプロセスを以下にさらに詳細に説明する。]
[0160] 全ての固体構成要素を適切な容器に秤量し、次に適当な装置、例えばTurbula又はキューブミキサーの中で徹底的に混合する。粉末酒石酸などのかさ高い物質を適用する場合は、均一な混合物を得るために、その混合物を例えば800μmの篩で篩過する。次に、適当なフィーダーを用いてこの混合物を押出し機に投入する。好ましい押出し機は、二軸押出し機であるが、単軸押出し機又はスクリーンタイプ押出し機のような他の押出し機もまた適する。水又は過飽和化賦形剤溶液のいずれかでありうる液体もまた、正確な投入特性を有する適切なポンプにより押出し機に投入し(代替法は、押出し前に固体と液体とを混合することであろう。これはスクリーンタイプ押出し機に必須である)、次に、その物質を0.5〜3mm、好ましくは直径0.6〜1.4mm、最も好ましくは0.6〜0.8mmのダイを通過させて押出す。押出し成形体をフェースカットシステムによりダイの前面で切断するか、又はストランド造粒機若しくは他の適切な装置のいずれかにより後で切断するかのいずれかとする。次に、スフェロナイザーによりその物質を丸いボール状に形状化し、次に適切な乾燥器の中でそれらを乾燥させる。必要であれば、次に、適切な篩によりその物質を篩過して、球状化の間に破壊された押出し成形体が原因の細かすぎる粒子又は押出し成形体の塊状化に由来する大きすぎる粒子を除去する。適切な粒子サイズは0.5〜2mm、さらに好ましくは0.6〜1.4mm、最も好ましくは0.8〜1.2mmである。最終ペレットは、即放製剤若しくはマトリックス徐放ペレットとしてカプセルに直接充填するか、又はペレットに遅延ラッカーをスプレーすることにより、若しくは打錠プロセスによりペレットを適切な賦形剤と混和することによる錠剤の製造によりよりさらに加工するかのいずれかが可能である。結果として得られた錠剤は、即放錠か、打錠及び押出しに遅延賦形剤が使用されたときは遅延マトリックス錠か、又は錠剤に遅延ラッカーをスプレーすることにより形成された徐放錠のいずれかでありうる。最終目標が錠剤であれば、押出し成形体は、また、乾燥後に粉砕して、次に適切な賦形剤を用いて錠剤に加工することができる。]
[0161] 本発明の融解押出プロセスを以下にさらに詳細に説明する。]
[0162] 全ての固体構成要素を適切な容器に秤量し、次に適切な装置、例えばTurbula又はキューブミキサーの中で徹底的に混合する。粉末酒石酸などのかさ高い物質を適用する場合は、均一な混合物を得るために、その混合物を例えば800μmの篩で篩過する。次に、適当なフィーダーを用いてこの混合物を押出し機に投入し、押出し機は全集塊の可塑化を達成する温度に加熱する。この温度は、多くの場合に可塑剤の融点の約3〜10℃下であり、特に可塑剤の混合物又は固体及び液体可塑剤の混合物が適用される場合は、時に最も適切な温度を実験的に決定しなければならない。プロセスに使用される好ましい温度は、110℃〜170℃、なお一層好ましくは130℃〜150℃であり、その温度はバレルの中央で押出された物質の真の融解を招く。適切なペレット、錠剤又は顆粒剤を得るために、ダイの温度は70℃〜120℃でなければならない。好ましい押出し機は、二軸押出し機であるが、温度コントロールが実現可能である限り単軸押出し機のような他の押出し機もまた適する。その物質を0.5〜3mm、好ましくは直径0.6〜1.4mm、最も好ましくは0.6〜0.8mmのダイを通過させて押出す。押出し成形体をフェースカットシステムによりダイの前面で切断するか、又はストランド造粒機若しくは他の適切な装置のいずれかにより後に切断するかのいずれかとする。次に、押出し成形体を軟化させるが、それでも付着を回避する適切な温度で、スフェロナイザーによりその物質を丸いボール状に形状化にする。適切な温度は、多くの場合に押出し温度の3〜10℃下である。吸湿性押出し成形体では、適切な乾燥機内で乾燥させることが必要でありうる。必要であれば、次に、適切な篩でその物質を篩過して、球状化の間に破壊された押出し成形体が原因の細かすぎる粒子、又は押出し成形体の塊状化に由来する大きすぎる粒子を除去する。適切な粒子サイズは0.5〜2mm、さらに好ましくは0.6〜1.4mm、最も好ましくは0.8〜1.2mmである。ダイの下におかれたカレンダーシステムに適合する幅を備える厚さ3〜6mmスリットをダイが有するとき、溶融押出しは、また、錠剤を直接生じることができる。カレンダーは、所望の錠剤サイズの開口部を備える二つの逆回転するシリンダーから成る。同様に直接的な錠剤形成を招く他のプロセス、例えば容積測定投薬システムもまた実現可能である。最終ペレットは、カプセルに即放製剤若しくはマトリックス徐放ペレットを直接充填するか、又はペレットに遅延ラッカーをスプレーすること、若しくは打錠プロセスによりペレットを適切な賦形剤と混和することによる錠剤製造することによりさらに加工するかのいずれかが可能である。結果として得られた錠剤は、即放錠か、打錠及び押出しに遅延賦形剤が使用されたときは遅延マトリックス錠か、又は錠剤に遅延ラッカーをスプレーすることにより形成された徐放錠かのいずれかでありうる。最終目標が錠剤であるとき、押出し成形体は、また、乾燥後に粉砕して、次に適切な賦形剤を用いて錠剤に加工することができる。]
[0163] スプレー乾燥により得られる製剤
活性成分及び機能性賦形剤の最もよく混ざった混合物は、水若しくは適切な有機溶媒又はそれらの混合物に全ての材料を溶解すること、及びそれに続くスプレー乾燥によって得られ、これが分子分散を招くことから、結晶物質よりもよく溶解する非晶質活性成分が場合により得られる。フリバンセリンの水への溶解度が、酸と一緒の場合でさえ限られていることから、有機溶媒を使用しなければならない。しかし、本発明の大部分の過飽和化賦形剤の有機溶媒への溶解度は非常に低い。活性成分及び酸をテトラヒドロフラン(THF)、イソプロパノール及び水の比6:3:1の混合物に溶解し、Methocelを比9:1のイソプロパノール及び水に溶解し、次に、スプレー乾燥の前に混合したとき、沈殿が生成しなかったことが予想外に見出された。スプレー乾燥された物質は、溶解性の向上を引き起こす非晶質形態でフリバンセリンを含有する。スプレー乾燥は、適切な乾燥機、例えば小規模用のBuechi 290スプレー乾燥機の中で行うことができる。スプレー乾燥は、120〜140℃の入口温度及び約200g溶液/hのスプレー速度で行うことができる。得られたスプレー乾燥された粉末は、前項に記載したようにスプレー乾燥された粉末などの乏しい流動性を向上するためにローラー圧縮又は湿式造粒を採用している湿式又は溶融押出し、ペレット積層又は打錠などのさらなる加工のために使用することができる。]
[0164] 融解により得られる製剤
非晶質製剤の調製は、また、純粋なフリバンセリン又はフリバンセリンとポリマーとの混合物のいずれかを約165℃(フリバンセリンの融点は161℃)の温度に融解させ、続いてプレート間距離1mmの金属プレートの間で急速冷却することによって達成された。得られたガラス状物質は、非晶質形態のフリバンセリンを含有したが(図16及び17参照)、次にそれを粉砕し、標準的な製造手順により、さらに押出し成形体又は錠剤に加工した。] 図16
[0165] パッケージング
本発明の主題である即放又は徐放システムがカプセル剤のとき、好ましくはそれは、5〜0号のカプセルサイズとする。次に、そのカプセルは、顆粒の形態で薬学的徐放システムを含み、顆粒は、それらの化学及び物理組成が錠剤のコアに対応するが、サイズは、より小さい。]
[0166] 平均直径0.4〜1.5mmのコア物質が使用される場合に、上述のプロセスにより、例えばフリバンセリンを含有するペレットが生じ、次にそれをカプセルにパッキングできる。これを行うために、必要な薬用量に対応するいくつかのこれらのユニットを標準的なカプセル充填機でカプセルにパッキングすることができる。適切な硬カプセルには、例えば、ゼラチン硬カプセル又はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の硬カプセルが含まれる。または、これらのユニットを適切な結合剤と一緒に錠剤に圧縮することができ、それらの錠剤は、胃で崩壊し、コーティングされたペレットを放出する。]
[0167] 即放又は徐放システムは、当技術分野で周知のボトル又はブリスターにパッキングすることができる。そのようなブリスターには、ポリ塩化ビニル又はポリ塩化ビニリデン製のブリスターがある。アルミニウム−ブリスターもまた可能である。ボトルは、例えばポリプロピレン又はポリエチレン製のことがある。任意に、シリカゲル又は分子篩などの乾燥剤をボトルの中で使用することができる。他の通例のパッケージング材料もまた可能である。]
[0168] 本発明の即放及び徐放システムは、例えば薬用量及び投与情報、禁忌、使用上の注意、薬物相互作用及び有害反応などの関連情報を提供する添付文書と共に容器にパッケージングすることができる。]
[0169] したがって、本発明は、また、容器及び本発明による即放又は徐放システムを含む、市販に適した薬学的パッケージを参照する。]
図面の簡単な説明

[0170] pH6.0での参照実施例及び本発明による実施例で得られた溶出曲線の比較を示す図である。
本発明による製剤の溶出プロファイル(実施例ExB01〜B17)を参照(Ref05)と比較した図である。
pH6.8での、大量の酸を有する本発明による製剤の溶出プロファイルを示す図である。
本発明によるコーティングされた徐放ペレットのpH6.0での溶出プロファイルを、コーティングされていないペレットと比較して示す図である。
本発明によるコーティングされた徐放ペレットのpH6.8での溶出プロファイルを、コーティングされていないペレットと比較して示す図である。
本発明によるマトリックス徐放ペレットの溶出プロファイルを示す図である。
マトリックス徐放ペレットの溶出プロファイルを、本発明による等量の酒石酸及び過飽和化剤Methocel A4を有するコーティングされた徐放ペレットと比較して示す図である。
カレンダー技法による直接押出し(実施例E)又は本発明による粉砕された押出し成形体を用いた錠剤プレス(実施例F)のいずれかにより製造されたマトリックス即放又は徐放錠の溶出プロファイルを示す図である。
本発明によるローラー圧縮により製造されたマトリックス即放及び徐放錠の溶出プロファイルを参照製品と比較して示す図である。
本発明による同一の組成物の直接圧縮、湿式押出しに続く打錠、80℃でのカレンダー押出し、並びにバレルの中央で150℃及びカレンダーダイで90℃でのカレンダー押出しにより製造されたマトリックス即放錠の溶出プロファイルを示す図である。
図10に記載された製剤のX線粉末回折システムにより得られたグラフである。
本発明による同一の組成物の80℃でのカレンダー押出し並びにバレルの中央で150℃及びカレンダーダイで90℃でのカレンダー押出しにより製造されたマトリックス即放錠の溶出プロファイルを示す図である。
異なる高粘度セルロース誘導体を有さない及び有する、本発明による組成物の、バレルの中央で140℃でのカレンダー押出しにより製造されたマトリックス錠の溶出プロファイルを示す図である。
純粋なフリバンセリン、又はフリバンセリン(90%)と種々のポリマー(10%)との混合物のいずれかを約165℃の温度で融解することにより得られた顆粒の溶出プロファイルを示す図である。
純粋なフリバンセリン又はフリバンセリン(90%)とポビドンVA64との種々の比率の混合物のいずれかを約165℃の温度で融解することにより得られた顆粒の溶出プロファイルを示す図である、
図14に記載された製剤のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す図である。
図15に記載された製剤のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す図である。
製造後及び室温で2ヶ月保存後の製剤Ex K01及びEx K03のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す図である。
製造後及び室温で2ヶ月保存後の製剤Ex K01及びEx K03のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す図である。] 図10 図14 図15
[0171] 本発明の一態様によると、弱塩基であり、pH1〜pH7.5の範囲ではpH依存性溶解特性を示すであろう活性物質フリバンセリンについて事実上のpH非依存性放出が提供される。すなわち、フリバンセリンは酸性条件でより高い溶解度を有し、中性及び塩基性条件でより低い溶解度を有する。結果として、本発明は、図1に示すように経口投与した場合に、消化管におけるpHに依存せずに顕著にバイオアベイラビリティーの向上を招くフリバンセリンの放出特性の変化を提供する。] 図1
[0172] 図1に記載された製剤の組成を、表図1aに示す。] 図1 図1a
[0173] ]
[0174] ]
[0175] %maxは、溶出試験中の最大放出を表す。
%AURCは、溶出試験中の放出曲線下面積を100%放出についてのAURCと比べた比を表す。
%AURC_L/Eは、溶出試験の後期時間枠と前期時間枠の間の溶出曲線下面積の比を表し、この場合、%AURC_Lについては60〜120分の時間枠、%AURC_Eについては0〜60分の時間枠を使用した。
詳細な説明を「AII)溶出」の項に示す。]
[0176] 図1、及び表図1aに示された製剤の溶出パラメーターを示す表図1bは、酸を含有しないref01及びref03の製剤がほぼ全く放出を示さないことを示す。50%の酒石酸を含有するref02は、14.4%の最大放出を示すが、それは、過飽和化剤が存在しないときに9%に減少する。ref04は、40%のコハク酸及び十分量の過飽和化剤を含有するが、最適以下の量及び種類の酸が原因で、溶出はわずか約8%である。Ex B01は、ref02と同率の酸を含有するが、適切な過飽和化剤も含有する。これは、%maxの約3倍の増加を達成し、それは、%AURCの4倍の増加から明らかなように溶出試験の継続時間にわたり維持される。Ex B02は58.5%の酒石酸を含み、十分な過飽和化剤を含有する。これは、%maxの4.4倍の増加を達成し、それは、%AURCの6倍の増加から明らかなように溶出試験の継続時間にわたり維持される。Ex B01に比べて%maxの1.7倍の増加が達成され、それは、%AURCの同じ1.7倍の増加から明らかなように、溶出試験の継続時間にわたり維持される。] 図1 図1a 図1b
[0177] Ex B03は、酸の組合せを含む製剤を示し、十分な過飽和化剤を含有する。これは、%maxの5.7倍の増加(溶出試験の終わりに達する)及び%AURCにおける6倍の増加を達成する。Ex B01に比べて%maxの2.2倍の増加及び%AURCの1.7倍の増加が達成される。しかし、最も予想外であるのは、最適化された量及び酸の組合せが%maxに関して優れているだけでなく、徐放効果を達成するという事実であり、Ex B02は、10分で%maxに既に近く、Ex B03は、10分でわずか約25%を放出し、溶出は連続的に増加する。Ex B03は、Ex B01と同じ過飽和化剤を含有し、それはEx B02よりもいっそう速い溶出を示し、徐放は過飽和化剤ではなく酸により起こると思われる。]
[0178] 図2は、本発明による製剤(表B1のEx B01〜Ex B16の実施例)の溶出プロファイルを、「過飽和化剤」としてヒプロメロースフタレート55を含有する参照(Ref05)に比較して示す。全ての製剤は、10部のフリバンセリン、11部の酒石酸、1部の乳酸及び2部の過飽和化剤を含有する。最も関連する溶出パラメーターを表図2に示す:] 図2
[0179] ]
[0180] 図2における製剤Ex B01〜Ex B16に使用された全てのMethocelが適切であって、ヒプロメロースフタレート55であるref05よりも顕著に良好であることは明らかである。Methocelの中では、Methocel A4M及びMethocel E3がこれらの条件で他のMethocelよりもわずかに良好である。] 図2
[0181] 図3において、pH6.8で大量の酸を有する本発明による製剤の溶出プロファイルを示す。全ての製剤(表B1参照)は、10部のフリバンセリン、5部のフマル酸、17部の酒石酸、2部の乳酸及び2部の過飽和化剤を含有する。] 図3
[0182] 最も関連する溶出パラメーターを表図3に示す:] 図3
[0183] ]
[0184] この表に示される全ての製剤が、この高いpHでさえも十分な溶出を示すことは明らかである。活性成分の極めて乏しい溶解度を考慮すると、これらの製剤は顕著に良好に溶出した。]
[0185] 図4は、本発明によるコーティングされた徐放ペレットのpH6.0での溶出プロファイルを、コーティングされていないペレットと比べて示す。全てのコーティングされたペレットは、Ex B02による押出しペレット及び異なる遅延ラッカーを含有し、それを表Dに示す。全てのコーティングされたペレットの放出は、コーティングされていないペレットよりも遅い。予想通り、大量のHPMCP55を含有することからpH6.0で溶出するExD03の放出は、より厚いコーティング層にかかわらずEx D02よりも速い。Ex D02は、Ex D01よりも速く、それは遅延ラッカーの厚さに対応する。] 図4
[0186] 図5は、図4に既述したものと同じ、コーティングされた徐放ペレットの溶出プロファイルを示すが、今回はpH6.8である(表D)。活性成分の溶解度が極めて低いこの高いpHでさえも、十分な溶出が起こることは明らかである。] 図4 図5
[0187] 図6は、本発明によるマトリックス徐放ペレット(表B2参照)の溶出プロファイルを示す。Ex BE06は、最高の放出延長及び最高の最終放出を示す。これは、三つのpH調節剤の組合せもまた徐放製剤に非常に適することを再び示す。] 図6
[0188] 図7は、マトリックス徐放ペレットの溶出プロファイルを、等量の酒石酸及び過飽和化剤Methocel A4を有する、本発明によるコーティングされた徐放ペレット(表D、Ex D1〜Ex D3参照)と比べて示す。Ex BE04は、ExD01(大量のEudragit S及び少量のHPMCP55)に対応する。Ex BE05は、Ex D03(少量のEudragit S及び大量のHPMCP55)に対応する。両方の場合で、大量のEudragit Sを含有する製剤は、大量のHPMCP55を有する製剤よりも、予想されるより低速の放出を示すが、製剤のタイプも放出パターンにある影響を有することが明らかである。] 図7
[0189] 図8は、カレンダー技法による直接押出し(実施例Ex E01〜Ex E03)又は粉砕された押出し成形体を用いて錠剤をプレスすること(表F参照)のいずれかにより製造された、本発明によるマトリックス即放及び徐放錠の溶出プロファイルを示す。Ex E01〜Ex E03は、Ex B03と組成が同一であり、Ex E01での錠剤の厚さは5mm、Ex E02での厚さは3mm、Ex E03での厚さは1.5mmであった。実施例Eにおける直径の減少は、類似して高い最終溶出を伴う増加した溶出速度を招くことが明らかである。崩壊剤を含ませること(実施例Ex F02)により、二つの活性成分層の間に崩壊剤を有する三層錠(実施例Ex F02)で得られるよりも速い溶出が得られる。Ex F01は、崩壊剤を有する錠剤よりも遅い。実施例Eの最終放出は実施例Fよりもやや高い。] 図8
[0190] 図9は、ローラー圧縮により製造される、本発明によるマトリックス即放及び徐放錠(Ex H03〜Ex H06)の溶出プロファイルを参照製品(Ex H01〜Ex H02)と比べて示す。Ex H03とEx H06の間の相対順位及び参照製剤に比べた相対順位は、押出し成形体に類似していることが明らかであるが、Ex G05との比較から明らかなように、全てのバッチの溶出は押出し成形体の場合よりも幾分低い。] 図9
[0191] 図10は、直接圧縮(A)、湿式押出しに続く打錠(B)、80℃でのカレンダー押出し(C)、バレルの中央で150℃及びカレンダーダイで90℃のカレンダー押出し(D)により製造された、本発明による同一組成物のマトリックス即放錠の溶出プロファイルを示す。] 図10
[0192] 組成(実施例Ex E01、量は百分率で示す)は以下の通りであった:]
[0193] ]
[0194] これは、溶出の改善が非晶質状態によって、そしてまた150℃での融解工程(これは放出をずっと速くし、完全に近い溶出を達成させる)によっても起こることを全く予想外に証明している。]
[0195] 図11は、図10に記載された本発明による同一組成物の製剤、すなわち直接圧縮(A)、湿式押出しに続く打錠(B)、80℃でのカレンダー押出し(C)、バレルの中央で140℃及びカレンダーダイで90℃でのカレンダー押出し(D)により製造された、マトリックス即放錠のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す。直接圧縮により得られた製剤が、典型的なフリバンセリンのピークとして結晶形態が存在することを示す一方で、湿式押出し又は80℃若しくはバレルの中央で150℃での溶融押出しによって得られた製剤が、典型的なフリバンセリンのピークを示さないことが明らかであることから、それらの製剤が、非晶質形態のフリバンセリンを含有することが証明される。測定は数ヶ月保存した後で行われたことから、安定化のために最も使用されている任意のポリマー、例えばポビドンをこれらの製剤がたとえ含有しなくても、非晶質状態での安定性が示されている。] 図10 図11
[0196] 図12は、本発明による同一の組成物の80℃でのカレンダー押出し並びにバレルの中央で150℃及びカレンダーダイで90℃でのカレンダー押出しにより製造された、マトリックス即放錠の溶出プロファイルを示す。] 図12
[0197] 組成(実施例Ex E06、量は百分率で示す)は以下の通りであった:]
[0198] ]
[0199] 放出性能の順位は、再度、150℃での押出し≫80℃での押出しであることが明らかである。両製剤は非晶質状態のフリバンセリンを含有した。完全な融解を達成する温度と、それ故にまた完全な均一系も採用することの大きな影響が再度確認される。]
[0200] 図13は、種々の量及び種類の高粘度セルロース誘導体の不在下及び存在下で、バレルの中央で150℃でのカレンダー押出しにより製造された、本発明による組成物のマトリックス錠の溶出プロファイルを示す。より高い粘度のセルロースを少量添加することにより、幅広い遅延を達成することができることが明らかである。したがって、最良のin vivo性能を達成する所望のプロファイルは、わずか中程度の量で、単一の製造工程内で達成することができる。pH5.5で25%、50%及び75%の溶出を達成するための時間の比較を下表に示すが、この表は、幅広い溶出プロファイルを確認するものである。] 図13
[0201] ]
[0202] 図14は、純粋なフリバンセリン又はフリバンセリン(90%)と種々のポリマー(10%)との混合物のいずれかを温度約165℃で融解させることにより得られた顆粒の溶出プロファイルを示す。ポロキサマーVA64が他のポリマーよりも良好な溶出を示すことが明らかである。] 図14
[0203] 図15は、純粋なフリバンセリン又はフリバンセリンとポビドンVA64との異なる比の混合物のいずれかを温度約165℃で融解させることにより得られた顆粒の溶出プロファイルを示す。ポビドンVA64の量が増加すると共に、溶出が向上するが、顕著な向上には90%のポリマーが必要であることが明らかである。しかし、溶出は、温度150℃での最良の溶融押出し、例えば実施例Ex E01及びEx E06により調製された錠剤の場合よりもまだずっと低い。] 図15
[0204] 図16は、図14に記載された製剤のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す。図の形状は非晶質状態のみを示すことが明らかである。] 図14 図16
[0205] 図17は、図15に記載された製剤のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す。図の形状は非晶質状態のみを示すことが明らかである。] 図15 図17
[0206] 図18は、製造後すぐ及び2ヶ月保存後の実施例Ex K01(上部)及びEx K03(下部)のX線粉末回折システムにより得られたグラフを示す。図の形状が、製造直後の両製剤の非晶質状態のみを示すことは明らかである。2ヶ月保存後に、Ex K03はまだ非晶質状態であるが、図の顕著なピークから明らかなように、純粋なフリバンセリン(Ex K01)では顕著な再結晶化が起こった。]
[0207] 固体、液体又はスプレー形態の従来の薬学的調製物に、活性成分として非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体を組み入れることができる。その組成物は、例えば、経口、直腸、非経口投与又は鼻孔吸入に適した形態で提示されるが、好ましい形態には、例えば、カプセル剤、錠剤、コーティング錠、アンプル、坐剤及び鼻スプレーが含まれる。活性成分は、例えば、タルク、アラビアゴム、ラクトース、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、水性又は非水性ビヒクル、ポリビニルピロリドン、脂肪酸の半合成グリセリド、塩化ベンザルコニウム、リン酸ナトリウム、EDTA、ポリソルベート80又は上記の他の賦形剤などの、薬学的組成物に従来から使用される賦形剤又は担体に組み入れることができる。]
[0208] 本発明の範囲を限定することなく、以下の実施例に本発明を例示する。]
[0209] 実施例
本発明による薬学的組成物は、本特許出願の実験の部に詳細に概説された手順により調製することができる。]
[0210] A0)非晶質フリバンセリン含有フィルムコート錠の製造:
A0.1)使用した装置:
本発明による薬学的組成物の調製方法に以下の装置を使用した:
造粒液及びフィルムコーティング懸濁液用のEkato撹拌機及びUltra Turraxを備える混合容器;
高剪断ミキサー/造粒機(例えばDiosna P400);
湿式スクリーン機(例えばAlexanderwerk);
流動層乾燥機(例えばGlatt WSG15);
乾式スクリーン機(例えばQuadro Comil AS197);
フリーフォールブレンダー(例えばServolift 120 l又はコンテナミキサー);
ロータリー式錠剤プレス(例えばFette P1200);
フィルムコーター(例えばGlattGC1250);]
[0211] A0.2)方法の説明:
最初の工程として湿式造粒プロセス用の造粒液を調製する。精製水を適切な混合容器に入れ、約80℃に加熱する。次に、ヒプロメロース(Methocel E5 Prem)及び/又は追加的な湿式結合構成要素を入れて撹拌し、分散液を室温に冷却する。必要に応じて、この液体を一晩放置(完全な溶解/泡の減少)し、使用する前に撹拌する。必要に応じて、重量損失を精製水で補う。この造粒液の乾物(固形分)は、好ましくは4〜6%の範囲である。]
[0212] 造粒工程のために、ラクトース一水和物(微粉砕及び篩過済み)、必要量の非晶質フリバンセリン(用量濃度に依存、微粉化品質)、及び微結晶セルロース(Avicel PH101)をこの順に入れ、インペラー及びチョッパーブレードを使用して約4分間均一に混合する。次に、造粒液を手動又はスプレーノズルのいずれかにより加え、再度インペラー及びチョッパーブレードを使用して湿塊を約2〜3分間造粒する。高剪断ミキサー/造粒機から取り出した後、湿顆粒を3.0mmメッシュサイズの篩を通して湿式選別して大きな塊を破壊する。湿式選別した物質を従来の流動層乾燥機(又は代替的にトレー乾燥機)に移し、約50℃(45〜55℃)の排気温度(又は代替的に製品温度)に達するまで、約100℃の吸気温度で乾燥させる。乾燥時の損失からみた顆粒の残留水分は、0.5〜1.5%の範囲でなければならない。次に、乾燥された顆粒を2mmラスプスクリーンを使用してComilスクリーン機の助けを借りて乾式選別する。最後に、選別された顆粒を適切なフリーフォールブレンダー(例えば、コンテナミキサー)に入れ、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロースナトリウム、商品名:Ac-Di-Sol)及びステアリン酸マグネシウムを添加し、構成要素を10から20分間、好ましくは15分間、10rpmの混合速度で均一になるまで混合する。最終打錠混合物を適切な錠剤プレス(例えば、ロータリー式プレス)で適切なツール(例えば、50mg錠剤の場合、9mm円形、両凸、面取り縁、又は100mg錠剤の場合、14×6.8mm長円形)を使用してフリバンセリン錠の必要な用量濃度の各ターゲット重量に圧縮する。目的とする薬物溶出プロファイル及び製品の特徴を達成するために、異なるツール寸法について所定の硬さの仕様に従わなければならない。]
[0213] 薬物フリバンセリンは苦味があり、わずかに光感受性であるため、安定で消費者にやさしい製品を達成するために保護フィルムコートを錠剤コアに適用することができる。このために、適切な混合容器に精製水を入れ、ポリエチレングリコール6000の次にヒドロキシプロピルメチルセルロースを高強度撹拌器の助けを借りて溶解させることにより、コーティング懸濁液を調製する。次の工程で、二酸化チタン、タルク及び酸化鉄レッド(着色フィルム錠の場合)の水性スラリーをフィルム形成ポリマー溶液に注入し、撹拌する。このコーティング懸濁液の乾燥物は10〜15%、好ましくは約12〜13%の範囲である。]
[0214] 上記で調製された錠剤コアを適切なフィルムコーター(例えば、それぞれ36”パン又は有孔パンと上部スプレーシステムとを備えるAccela Cota又はGlattGC1250コーター)に入れ、約50℃の温度まで予熱する。この製品温度に達した後で、コーティング懸濁液を、約2barのスプレー圧力、約4kg/hのスプレー速度(Accela Cotaの場合)、約60〜85℃の入口空気温度で一つ又は複数のスプレーノズルの助けを借りてコアにスプレーする。高品質のフィルムコートを達成するために、スプレーの間、製品温度を48〜52℃のレベルにコントロール及び維持することが重要である。スプレー終了後、装置から取り出す前に、フィルムコート錠を約30℃に冷却する。フィルムコーティングの合計加工時間は、2〜3時間の範囲である。全ての工程内管理及び品質管理を行った後に、ばらのフィルムコート錠を市販用個包装(例えば、PVC/PVDCブリスターパック又はHDPEボトル)に一次パッケージングする準備が整う。]
[0215] 以下のフィルムコート錠は、A0.1及びA0.2に前述した調製方法と同様に得ることができる。]
[0216] 実施例A0.3 組成]
[0217] ]
[0218] コーティング]
[0219] ]
[0220] 実施例A0.4 組成]
[0221] ]
[0222] コーティング]
[0223] ]
[0224] 実施例A0.5 組成]
[0225] ]
[0226] コーティング]
[0227] ]
[0228] ]
[0229] コーティング]
[0230] ]
[0231] 実施例A0.7 組成]
[0232] ]
[0233] コーティング]
[0234] ]
[0235] 実施例A0.8 組成物]
[0236] ]
[0237] コーティング]
[0238] ]
[0239] AI)最も適切な酸及び過飽和化賦形剤の選択
最も適切な過飽和化剤のクラスを同定し、クラス内で最も適切な賦形剤を同定するための工程は、以下のように行う。]
[0240] 予め溶解した活性成分及びpH調節剤と、賦形剤の溶液を混合して過飽和を達成することによって、製剤の調製を行う。過飽和挙動の維持は、活性物質の最小溶解度のpHの緩衝剤を添加すること、及び5分毎に30分間自動化ミニ溶出装置を使用してUVによる吸収を測定することによって試験する。このように、特に高い試料処理量を達成することができる。]
[0241] 最適な組成を決定するために、予め調製された溶液を小さな容器に一緒にピペット注入することにより製剤を形成させた。水へのフリバンセリンの溶解度は酸性条件であっても低すぎることから、1gのフリバンセリン及び0.25gの酒石酸を30mlのテトラヒドロフラン、15mlのイソプロパノール及び5mlの水の混液に溶解させた結果、フリバンセリンの濃度を20mg/ml、酒石酸の濃度を5mg/mlとした。賦形剤を水に10mg/mlの濃度で溶解させた。]
[0242] フリバンセリン及び酒石酸を含有する溶液500μlと、潜在的過飽和化剤を含有する溶液400μl(参照標準の場合には、過飽和化剤を有さない水を添加した)とを激しく混合し、次に、37℃に調整した緩衝液19.1mlが入った放出容器に直接移した。標準溶出ソフトウェアを使用して、従来のパドル溶出試験システムに類似した小型装置を用いて沈殿を判定した。3〜28分まで5分毎に測定を行った。]
[0243] 異なる賦形剤について過飽和が全く異なることは明らかである。多数の曲線の比較が困難であることから、特別な評価様式を開発した。すなわち、実験時間枠にわたり曲線下面積を計算し、100%溶出についての面積の百分率として示す。この百分率は、吸収に利用可能な活性成分の量を反映する。全ての結果を昇順に並べることにより最も適切な賦形剤を同定することができる。実施例A1〜A23の製剤の結果を表Aに示す。]
[0244] ]
[0245] 表Aは、他の活性成分に対して良好な過飽和を示すいくつかの賦形剤が、参照試料A01とみかけの差がなかったことから、フリバンセリンに対して全く無効であったが、一方でMethocelが実に有効であったことを示す。50%の向上をマーカーとして採用するとき、14種の賦形剤が優れた過飽和を示し、4種の賦形剤が参照の2倍近いAUCを示した。メチルセルロース、ヒプロメロース2208、ヒプロメロース2906及びヒプロメロース2910に相当する全タイプのMethocelが有効であったことが明らかである。したがって、これらのクラスは、適切な過飽和化剤に相当し、最適化された固体製剤の開発に使用された。固体製剤からの溶出は多数の異なる要因に依存し、固体製剤からのMethocelの相対順位は、必ずしも溶出試験で得られた順位と同一ではないことから、固体製剤の最適化の際に全タイプのMethocelを研究した。]
[0246] AII)溶出
従来の溶出試験では不可能な、ヒトにおける吸収を予測する特別な溶出試験により、本発明の製剤を特徴づける:
従来の溶出試験は、500又は900mlという非生理学的高容量を採用し、シンク条件で行われる。そのことは、主薬が完全に可溶であることを意味する。フリバンセリンのようにpH>3で溶けにくい薬物について、in vivo状況は非酸性の胃の場合と全く異なるおそれがあり、吸収が起こるGITについて、これらの試験条件は、現実の状況を決して反映していない。]
[0247] 本発明の製剤に採用された溶出試験は、経口薬物服用の状況にずっと近い。
・ 例えば第I相試験において医薬と共に摂取される水の量を反映する容積200mlを採用する
・主薬の溶解度が最小となる値に緩衝系のpHを調整する]
[0248] in vivo状況の最悪の場合のシナリオを反映するこれらの条件で高い溶出が達成されるとき、経口薬物服用後の患者にも溶出及び吸収が起こるであろう。フリバンセリンの予想される用量が50〜100mgであることから、濃度0.5mg/mlを使用する。]
[0249] 経口服用後の吸収に重要なpH≧5でのin vitro溶出に、本発明による賦形剤が及ぼす影響を以下に示す。装置USP II(パドル法)を用いて60rpmで、又は類似の特徴をもつ小型パドル装置を用いて溶出を行った。緩衝液は、pH5.0、5.5及び6.0の0.05Mリン酸緩衝液、並びにpH6.8の0.02Mリン酸緩衝液であった。放出の決定は、Agilent(登録商標)ソフトウェアを使用して278nmでUVを測定することにより行った。]
[0250] 多数の溶出プロファイルの比較が困難であることから、情報を最大放出(%max)及び放出曲線下面積(AURC)の計算値などのパラメーターに要約することによって比較を行った。溶出時間にわたり、100%放出のAURCに対するAURCの百分率として面積を示すとき、溶出評価の時間枠に依存しない図(%AURC)が得られる。%AURCは、溶出試験の間の平均溶出に相当する。]
[0251] 即放製剤について、%AURCは、製剤の順位付けのための最も信頼できるパラメーターである。]
[0252] %AURCを減少させる低速放出が有利であることから、徐放製剤について%AURCは製剤の順位付けにはあまり信頼できない。したがって、%AURCは溶出試験の全時間枠にわたり計算されるだけでなく、「前期」及び「後期」時間枠についても計算される。前期に対して後期%AURC(%AURC_L/E)が高い比であることは、許容される合計%AURCと一緒に、十分な徐放製剤であることを示す。適切な時間枠が放出の特徴に依存することから、個別の図について詳細を示す。]
[0253] 実施例B:溶融押出しにより製造された即放ペレット及びマトリックス徐放ペレットをカプセルに充填したもの
以下の実施例における本発明の即放又は徐放溶融押出しペレットの調製は、通常5工程にわたり実施される:
工程1):賦形剤の粉砕、篩過
工程2):混合物の調製
工程3):溶融押出し
工程4):切断及び球状ペレットへの丸形化
工程5):カプセルへの充填]
[0254] 下記装置は、同じ又は類似の特徴を満たす他の部品により置き換えることができる。]
[0255] 工程1):いくつかの賦形剤の粉砕、篩過
粒子径>500μmの賦形剤、例えばポロキサマー188をRetsch粉砕機ZM200、篩サイズ500μm及び6000rpmで粉砕し、次に、押出し成形体の製造前に孔径500μmの篩を通過させて篩過する。粉末酒石酸などのかさ高い物質が適用されるならば、それを孔径800μmの篩を通過させて篩過する。]
[0256] 工程2):混合物の調製
溶融押出し成形体の全構成要素(フリバンセリン、一つ又は複数の酸[乳酸を使用する場合は、それを粉末混合物に滴加する]、一つ又は複数の過飽和化賦形剤、場合により可塑剤及び/又は徐放ポリマー)を適切な容器に秤量し(量はバッチあたりのグラムとして表B1に示す)、次に、Turbula T2Cミキサーの中で徹底的に混合する。次に、均一な混合物を得るために、混合物を800μmの篩を通過させて篩過する。]
[0257] 工程3):溶融押出し
工程2から得られた混合物をThreetecZD12F二軸フィーダーを用いて16mm Haake Polylab TW16二軸押出し機にL:D(バレル長対スクリュー直径)比24:1で投入し、バレル温度を75℃に調整するが、この温度は、塊全体の可塑化を達成し、かくして押出しに適する。その物質をスクリュー回転速度250rpmで直径1mmの二つの水平開口部を有するダイに通過させて押出す。スティッキングを避けるために、ダイの直下に位置する、走行するベルトの上で押出し成形体のストランドを冷却する。走行するベルトの末端で押出し成形体は室温であり、固体であり、もはやスティッキングを起こさない。]
[0258] 工程4):切断及び球状ペレットへの丸形化
押出し成形体をVorwerk社のThermomixカッターで250gの部分に切断する。速度設定は7、切断時間は10秒である。次に、この物質をGablerスフェロナイザー(直径250mm)により75℃及び回転速度500rpmで丸いボール状に形状化する。次に、この物質を0.8及び1.25mmの篩で篩過し、0.8〜1.25mmのサイズの画分をカプセル充填に使用する。]
[0259] 前記工程により、以下のペレットを調製することができる(量はバッチあたりのgとして表B1又はB2に示す)。]
[0260] ]
[0261] ]
[0262] 工程5):カプセルへの充填
工程4で得られたペレットに、ペレットの0.5重量%の量のタルクを加え(例えば200gのペレットを使用するとき、タルクの量は1gである)、次に、Turbula T2Cミキサーの中で5分間混合を行う。次に、カプセル剤は、In-capカプセル充填機を使用してサイズ0のHPMC又はゼラチン硬カプセルに自動充填する。不正確に充填されたカプセルをMocon AB-Plusソーターにより選別除去する。]
[0263] 実施例C:湿式押出しにより製造された即放ペレット及びマトリックス徐放ペレットをカプセルに充填したもの
以下の実施例における本発明の即放又は徐放溶融押出しペレットの調製は、通常4工程にわたり実施される:
工程1):混合物の調製
工程2):湿式押出し
工程3):切断及び球状ペレットへの丸形化
工程4):カプセルへの充填]
[0264] 下記装置は、同じ又は類似の特徴を満たす他の部品により置き換えることができる。]
[0265] 工程1):混合物の調製
溶融押出し成形体の全構成要素(フリバンセリン、一つ又は複数の酸[乳酸を使用する場合は、それを粉末混合物に滴加する]、一つ又は複数の過飽和化賦形剤、場合により可塑剤及び/又は徐放ポリマー)をThermomixミキサーの容器に秤量し(量はバッチあたりのグラムとして表B1又はB2に示す)、次に、速度5で30秒間徹底的に混合する。次に、湿式押出しに適した適量の水を混合物に加え、次に、速度7で60秒間もう一度混合する。いくつかの構成要素はゆっくりと溶解し、それが粘度の変化を招くことから、15分保存後に混合を繰り返す。]
[0266] 工程2):湿式押出し
工程1で得られた混合物をThreetecZD12F二軸フィーダーを用いて16mm Haake Polylab TW16二軸押出し機にLD比24:1で投入するが、バレル温度は室温である。その物質をスクリュー回転速度120rpmで直径1mmの二つの水平開口部を有するダイに通過させて押出す。押出し成形体のストランドは、ダイの直下に位置する走行するベルトの上に落ちる。スティッキングを避けるために、約50℃に加温した空気をベルトに吹き付ける。走行するベルトの末端で押出し成形体は表面が乾燥され、もはやスティッキングを起こさない。]
[0267] 工程3):乾燥、切断、及び球状ペレットへの丸形化
押出し成形体を50℃で12時間乾燥させる。次に、押出し成形体をVorwerk社のThermomixカッターで200gの部分に切断する。速度設定は7、切断時間は10秒である。次に、この物質をGablerスフェロナイザー(直径250mm)により75℃及び回転速度500rpmで丸いボール状に形状化する。次に、この物質を0.8及び1.25mmの篩を通過させて篩過し、0.8〜1.25mmのサイズの画分をカプセル充填に使用する。]
[0268] 上述のプロセスにより、表B1及びB2に示される組成によるが、場合により全質量の1.5w/w%の追加的な量のコロイド状二酸化ケイ素を有するペレットを調製することができる。]
[0269] 実施例D:融解又は湿式押出しにより製造された徐放ペレット及び続いてそのペレットに遅延ラッカーをスプレーしてカプセルに充填したもの
以下の実施例における本発明の即放又は徐放溶融押出しペレットの調製は、通常6工程にわたり実施される:
工程1):混合物の調製
工程2):結合溶液の調製
工程3):溶融押出し
工程4):切断及び球状ペレットへの丸形化
工程5):ペレットへの徐放コーティングのスプレー
工程6):カプセルへの充填]
[0270] 工程1)〜4)及び工程6)は、実施例Bに記載された手順1)〜4)及び5)と同一であり、工程5)だけが追加的に適用される。]
[0271] 工程5a):ペレットへの徐放コーティングのスプレー
5a)pH依存性ポリマーのためのレーキ溶液の調製
イソプロピルアルコール及びアセトンを適切な反応容器に投入し、次に、Eudragit S100及びヒプロメロースフタレート55を分割して添加し、完全な溶解が起きるまで撹拌しながらこの溶液に分散させた。次に、透明な溶液を維持するために、水及びクエン酸トリエチルをゆっくりと加えた。次に、撹拌しながらタルクを加えた。溶媒及び賦形剤の量は表Dにグラム単位で示す。スプレーの間にも溶液を連続的に撹拌した。]
[0272] 5b)pH非依存性ポリマーのためのレーキ溶液の調製
イソプロピルアルコール及び水を適切な反応容器に投入し、次にエチルセルロース及びPEG6000を分割して加え、完全な溶解が起きるまで撹拌しながらこの溶液に分散させた。次に、撹拌しながらタルクを添加した。溶媒及び賦形剤の量は表Dにグラム単位で示す。スプレーの間にも溶液を連続的に撹拌した。]
[0273] 5c)得られたレーキ溶液のスプレー
工程5a)又は5b)で得られたレーキ溶液を溶融押出しペレット(ペレットの量は表Dにグラムとして示す)にスプレーした。このために、空気入口及び排気口を取り付けた適切なHuettlin Microlabにペレットを入れた。約45℃の入口空気温度で、連続運転でレーキ溶液を製品にスプレーし、およそ球形の粒子を製造するためにまき散らした。以下の条件を使用した:
吸気量 好ましくは12m3/h
スプレー速度0.3〜1.5g/min(スプレーの間に速度は徐々に増加する)
スプレー圧0.6bar、
微小環境0.3bar
ノズル直径0.8mm
スプレー時間 約1.5h
製品温度30〜35℃]
[0274] 次に、得られた事実上球形の製品を適切な乾燥装置の中で40℃で12時間乾燥させた。公称メッシュサイズ0.8及び1.25mmを有する有孔プレートを備える適切な選別機を使用して製品を分画し、0.8〜1.25mmの画分をカプセルの充填に使用した。]
[0275] 上述のプロセスにより、表B1に記載された実施例による溶融押出し又は湿式押出しのいずれかにより製造されたスターターペレットを使用して、以下のペレットを調製することができる:]
[0276] 表D:遅延ラッカーの組成(100gの活性成分を含有する量のスターターペレットを使用、表中の数字はグラムを示す)]
[0277] ]
[0278] 実施例E:融解又は湿式押出しにより製造された徐放マトリックス錠
以下の実施例における本発明の即放又は徐放マトリックス錠の調製は、通常、以下の工程にわたり実施される:
工程1):賦形剤の粉砕、篩過(溶融押出しのみ)
工程2):混合物の調製
工程3):水平スリットを備えるダイを使用した湿式又は溶融押出し
工程4):カレンダーシステムによる錠剤の形成
工程5):錠剤の「平滑化」
工程6):ボトル又はブリスターへのパッキング]
[0279] 下記装置は、同じ又は類似の特徴を満たす他の部品により置き換えることができる。]
[0280] 工程1)〜3)は、実施例B及びCに記載された工程と同一であり、唯一の差異は、穴の開いたダイ(ダイの穴に従う直径の丸いストランドを生み出す)の代わりに水平スリットを備えるダイが使用されることである。これは、ダイの下に置かれたカレンダーに直接送られる、均等な幅及び厚さの平らな押出し成形体を製造する。]
[0281] 工程4)
カレンダーは、サイズが等しい二つの逆回転するシリンダーから成り、それらのシリンダーは、製造された錠剤のサイズ及び形状の半分の開口部の列を両シリンダー上に含む。両シリンダーの距離は、約0.2mmであり、両シリンダーの開口部は同一であり、開口部の位置が同一であることにより、円形又は卵形の対称な錠剤の形成を生じるように、シリンダーは調整される。カレンダーの位置は、ダイ前面の下である。押出し及び錠剤形成の連続プロセスを達成するために、回転速度は、押出された物質の量に合わせて調整しなければならない。]
[0282] 工程5):錠剤の「平滑化」
シリンダー間の距離は0に調整できないことから、錠剤の間に押出し成形体の薄いフィルム(約0.2mm)がある。これは、球形化(錠剤への損傷を避けるために低速で)により、又は回転パンの中でのいずれかで除去される。]
[0283] 上記工程にしたがって、表B1及びB2に示された組成物による徐放錠を調製することができる。放出速度は錠剤の厚さ及び賦形剤の組成に依存する(図8及び13参照)。工程4及び5に記載するようにバレルの中央で150℃並びにダイ及びカレンダーシステムで80℃の溶融押出しにより製造された錠剤の組成を表Eに示す。] 図8
[0284] ]
[0285] 実施例F:溶融又は湿式押出し成形体から製造された即放及び徐放マトリックス錠
以下の実施例における本発明の即放又は徐放マトリックス錠の調製は、通常、以下の工程にわたり実施される:
工程1):押出し成形体の粉砕
工程2):主混合物の調製
工程3):最終混合物の調製
工程4):打錠
工程5):ボトルへの充填又はブリスターの調製]
[0286] 下記装置は、同じ又は類似の特徴を満たす他の部品により置き換えることができる。]
[0287] 工程1):押出し成形体の調製及び粉砕
溶融押出し成形体は、走行するベルトの末端で冷却後に直接使用することができ、それは、切断及び球状化(実施例Bの工程3)を行わないことを意味する。湿式押出し成形体は、乾燥後に直接使用することができ、それは、切断及び球状化(実施例Cの工程3の最初の部分)を行わないことを意味する。]
[0288] 押出し成形体をRetschZM200粉砕器の篩サイズ1.1mmを用いて6000rpmで粉砕する。結果として生じた粉末を100μm及び700μmの篩を使用して篩過し、100〜700μmの画分をさらに加工する。]
[0289] 工程2):主混合物の調製
工程1から得られた200gの顆粒に、表Fに挙げた賦形剤(ステアリン酸Mg以外、グラム単位の重量で表示)を加え、5分間混和する。続いて、得られた混合物を篩過する(篩サイズ0.8mm)。]
[0290] 工程3):最終混合物の調製
上記工程2で得られた主混合物に、予備篩過した(篩サイズ0.5mm)草本起源のステアリン酸マグネシウム(量は表Gにグラム単位で挙げる)を添加し、3分間混和する。]
权利要求:

請求項1
非晶質形態のフリバンセリン及び少なくとも一つの追加的な賦形剤を含む薬学的組成物。
請求項2
薬学的製剤中のフリバンセリンのX線粉末回折パターンが、非晶質「ハロー」を示すことを特徴とする、請求項1記載の薬学的組成物。
請求項3
薬学的製剤中のフリバンセリンのX線粉末回折パターンが、結晶フリバンセリンの回折ピークが重なった非晶質「ハロー」を示すことを特徴とする、請求項2記載の薬学的組成物。
請求項4
I)a)活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体;b)公称粘度400のメチルセルロース、公称粘度1500のメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906、及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤;c)フリバンセリン:pH調節剤の重量比が2:1以下の一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤;ならびにd)場合により一つ又は複数の添加剤;ならびに徐放システムの場合にe)場合により一つ又は複数の遅延剤を含むコア;並びに/あるいはII)該活性成分を囲むが、必ずしも該活性成分と直接接触しない、一つ又は複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層を含むか、又はそれらから本質的に成る薬学的放出システム。
請求項5
I)a)活性成分として結晶及び/又は非晶質形態のフリバンセリン又はその薬学的に許容される誘導体;b)メチルセルロース、ヒプロメロース2208、ヒプロメロース2910及びヒプロメロース2906から成る群より選択される一つ又は複数の過飽和化賦形剤;c)一つ又は複数の薬学的に許容されるpH調節剤;d)場合により一つ又は複数の添加剤;ならびに徐放システムの場合に、e)場合により一つ又は複数の遅延剤を含むコア(該pH調節剤は、該コアの45〜90重量%の量で存在する);並びに/又はII)該活性成分を囲むが、必ずしも該活性成分と接触しない、一つ又は複数の遅延剤を含むもう一つの遅延層を含むか、又はそれらから本質的に成る薬学的放出システム。
請求項6
一つ又は複数の過飽和化賦形剤が、公称粘度15cPのメチルセルロース、公称粘度400cPのメチルセルロース、公称粘度1500cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのメチルセルロース、公称粘度4000cPのヒプロメロース2208、公称粘度15000cPのヒプロメロース2208、公称粘度3cPのヒプロメロース2910、公称粘度5cPのヒプロメロース2910、公称粘度6cPのヒプロメロース2910、公称粘度15cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2910、公称粘度4000cPのヒプロメロース2910、公称粘度50cPのヒプロメロース2906及び公称粘度4000cPのヒプロメロース2906から成る群より選択される、請求項5記載の薬学的放出システム。
請求項7
過飽和化賦形剤の量が、コアの0.3〜40重量%であることを特徴とする、請求項4〜6の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項8
過飽和化賦形剤の量が、コアの0.6〜20重量%であることを特徴とする、請求項4〜6の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項9
過飽和化賦形剤の量が、コアの1〜15重量%であることを特徴とする、請求項4〜6の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項10
過飽和化賦形剤の量が、コアの2〜10重量%であることを特徴とする、請求項4〜6の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項11
一つ又は複数のpH調節剤の量が、コアの50〜80重量%であることを特徴とする、請求項5〜9の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項12
一つ又は複数のpH調節剤の量が、コアの57〜77重量%であることを特徴とする、請求項5〜9の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項13
一つ又は複数のpH調節剤の量が、コアの58〜72重量%であることを特徴とする、請求項5〜9の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項14
一つ又は複数のpH調節剤が、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸及び酒石酸から成る群より選択され、より好ましいのは、コハク酸、酒石酸、乳酸及びフマル酸であることを特徴とする、請求項4〜13の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項15
一つ又は複数のpH調節剤が、a)酒石酸及び乳酸、b)酒石酸及びフマル酸、c)酒石酸、乳酸及びフマル酸の組合せから成る群より選択されることを特徴とする、請求項4〜13の一つ又は複数に記載の薬学的放出システム。
請求項16
中枢神経系障害、情動障害、不安、睡眠及び性的障害(性的欲求低下障害、月経前不快気分、月経前症候群、月経前不快気分障害のような月経前障害;性嫌悪障害、性欲喚起障害、オーガスム障害、性交疼痛症、膣痙、非性交疼痛障害のような性的疼痛障害;全身の病状が原因の性機能障害及び物質誘発性性機能障害)、精神病、統合失調症、人格障害、器質性精神障害、小児精神障害、攻撃性、加齢性記憶障害、神経保護、神経変性疾患、様々な起源の脳虚血、神経性食欲不振、注意欠陥多動性障害(ADHD)、肥満、尿失禁、慢性痛及び心臓弁膜症の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜15の一つ又は複数に記載の薬学的放出システムの使用。
請求項17
フリバンセリンが、0.1〜400mg/日の投薬量範囲で適用されることを特徴とする、前記請求項の一つ又は複数に記載の使用。
請求項18
フリバンセリンが、ある期間にわたり1日1又は2回連続的に適用されることを特徴とする、前記請求項の一つ又は複数に記載の使用。
請求項19
フリバンセリンが、朝及び夕方に適用されることを特徴とする、前記請求項の一つ又は複数に記載の使用。
請求項20
フリバンセリンが、ある期間にわたり夕方だけに1回(50又は100mgのフリバンセリン)連続的に適用されることを特徴とする、前記請求項の一つ又は複数に記載の使用。
請求項21
請求項1〜13の一つ又は複数に記載の薬学的放出システムの製造方法であって、システムを押出しにより製造することを特徴とする方法。
請求項22
システムを溶融押出しにより製造することを特徴とする、請求項21記載の方法。
請求項23
溶融押出しプロセスを110℃〜170℃で行うことを特徴とする、請求項22記載の方法。
請求項24
溶融押出しプロセスを130℃〜150℃で行うことを特徴とする、請求項22記載の方法。
請求項25
製造プロセスの間に微結晶セルロースを使用しないことを特徴とする、請求項21又は22記載の方法。
請求項26
製造プロセスの間に酸性化性又は過飽和化性を有さない可塑剤を使用しないことを特徴とする、請求項21〜25の一つ又は複数に記載の方法。
請求項27
請求項1〜15の一つ又は複数に記載の薬学的放出システムを製造する方法であって、システムをスプレードライにより製造することを特徴とする方法。
請求項28
製造プロセスの間に微結晶セルロースを使用しないことを特徴とする、請求項26記載の方法。
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